ADLとヤマハがソーシャルインパクトボンド適用に関する協業を開始
新たなファイナンススキーム導入により、持続可能なモビリティ社会実装を目指す
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社(ADL)とヤマハ発動機株式会社は、持続可能なモビリティ社会実装を目指し「ソーシャルインパクトボンド(SIB)」適用に関する協業を開始したことを発表した。
SIBは、官民連携のための仕組みの一つで、地方自治体が民間に業務を委託する際に、サービスの成果に基づいて委託額を変動させるもの。事前資金を機関投資家などに出資してもらうことが特徴の一つで、民間の仕組みを活用して効果を高めつつ、事業コストの削減を狙える。
MaaS(Mobility as a Service)の登場など、モビリティを取り巻く環境が変革を迎え、移動のあり方のみならず社会システムへの影響も見込まれる一方で、地方のモビリティにおいては少子高齢化、公共交通のドライバーの人手不足といった大きな課題があるという。
ヤマハは、こうした地域を支える低速の電動車であるグリーンスローモビリティー(GSM)を提供しているが、地方のモビリティを単独の事業として財源を確保し、継続的に運用することは困難さを伴うと述べている。
そこで、ADLとヤマハは、SIBに着目しヤマハのGSMなどを導入・運営する際に、同スキームを活用する可能性について検討するという。
ヤマハは、GSMは単なる移動手段としてだけでなく、高齢者の行動変容や健康増進、CO2排出量削減の効果などの価値があるとし、今回の協業を通じてGSMに代表される電動モビリティの普及を目指すと伝えている。
また、ADLは同協業を通じて、新しいファイナンススキームによる移動手段確保に向けた財源の可能性を検証し、モビリティと他の産業・サービスの融合ならびにクロスセクターにおけるSIB活用・確立・社会実装の検討を行うと述べている。
https://www.adlittle.com/jp-ja/press-release/arthur-d-little-japan-and-yamaha-motor-have-started-collaboration-application-sibs
(アーサー・ディ・リトル プレスリリース)
◆ADLに関する記事はこちら
https://consul.global/newscat/arthur-d-little/
◆協業に関する記事はこちら
https://consul.global/newscat/business-collaboration/