EY調査、世界のCEOは競争優位性獲得に向け生成AI投資を加速
生成AIの不確実性が導入障壁に
EYは、M&Aに関する調査レポート「EY CEO Outlook Pulse survey」を発表した。四半期ごとに行われる本調査は、2023年9月および10月に、世界の大企業の経営層1,200名を対象にオンラインで実施された。今回は、主としてAI(人工知能)、資本配分、投資に関する戦略について洞察しており、CEOが新しいテクノロジーに関連して抱いている課題および緊急性が反映されている。
AIに関しては、CEOの70%(日本 58%*)が競合他社に戦略的優位性を与えないため、生成AI(ジェネレーティブAI)の出現に対して迅速に対処する必要性を見い出しているという結果となった。一方で、CEOの68%(日本 57%)は、AIが持つ不確実性が迅速な行動を妨げているとも回答している。
また、未来への投資に関しては、CEOの大多数である89%(日本 81%)が攻めの姿勢を維持しており、今後12か月のうちに何らかのトランザクションを計画中であることから、オーガニックな投資は強化される傾向がわかった。しかし、M&Aディールにおいては、わずか35%(日本 21%)のCEOのみが今後12か月以内にM&Aを計画しており、2014年以来最低の水準を更新した。
*日本企業のCEO=今回の調査で回答のあった企業のうち、日本に本社を置くグローバルで展開している企業。