水素協議会、水素をエネルギー移行の主軸の一つとする、世界初の調査報告を公表
ドイツ連邦参議院は、2030年までに内燃エンジンを搭載した新車の販売禁止を求める決議を可決したりと車に限らず、エネルギー消費全体における再生可能エネルギーへの転換は今後も気になるニュースの一つではありまが、COP23を開催中のドイツ・ボンにて、世界初となる、水素利用の具体的なビジョン(調査報告)を公表しました。
興味深いことに、この調査報告の作成においては、戦略系コンサルファーム大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーが協力をしているとのことです。
その調査報告によると、水素利用の具体的なビジョンとして、水素がエネルギー移行の主軸の一つであるということと、また、2.5兆ドルに相当するビジネスと3,000万人以上の雇用を生み出せる可能性に言及しています。
トヨタ自動車(愛知県豊田市)は、その概要をまとめ、リリースを発表しています。
これによると、水素の大量導入により、2050年までに、水素利用はエネルギー消費量全体の約1/5を担うことが可能となります。
その結果、CO2排出量を、現状比で年間約60億トン削減でき、地球温暖化を2℃までに抑えるために必要なCO2の削減量の約20%を担うことができるとしています。
水素がエネルギー移行の主軸の一つとするには、大がかりな投資も必要となります。
投資額は概ね、年間で200億ドルから250億ドル、2030年までの累計では2,800億ドル必要であると試算しています。
なお、現在世界中で毎年1.7兆ドルがエネルギー分野に投資されており、その中には石油・ガス(6,500億ドル)や再生可能エネルギー(3,000億ドル)、自動車産業(3,000億ドル以上)が含まれています。
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/19712845
(トヨタ自動車株式会社ニュースリリース)