EYSC、経済安全保障リスク通報窓口の設置を発表
クライアント支援のために機密性の高い情報を扱うことを踏まえ、経済安全保障への取り組みを強化
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EY Strategy and Consulting Co., Ltd. / EYSC)は、地政学リスクの高まりを受け、経済安全保障への取り組みを強化するため、社内に「経済安全保障リスク通報窓口」を設置したと発表した。
コンサルティング会社は、クライアント支援のため先端技術情報や経営戦略支援のための機密性の高い重要な情報を扱っている。これらが不正に持ち出されエコノミック・ステイトクラフト*に用いられた場合、日本のクライアントのグローバル競争力を低下させ、結果として日本経済を弱体化させかねないという。
コンサルティング業界に対する経済スパイ行為者の摘発はもちろん、逮捕されるリスクを高めることで潜在的なスパイ行為を抑止させていくことは極めて重要との考えから、同社は「経済安全保障リスク通報窓口」を設置したと伝えている。
本窓口はEYSC社員向けの設置となり、社内外から執拗に営業秘密に指定されている情報を求められた際などに、通報するよう求めるほか、寄せられた情報のうち、警察や公安調査庁などの捜査機関、調査機関への共有が公益になると判断した場合には、それらの組織に情報共有も行うとしている。
本取り組みにより、不審な行為を早期に把握することで、クライアントおよび同社の従業員の安全確保を高めるとともに、経済安全保障の対策を強化していくと述べている。
*エコノミック・ステイトクラフト(Economic Statecraft/経済的な国策):経済的な手段を用いて地政学的な国益を追求する政策
(EY ニュースリリース)
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