ベイン、「Global M&A Report 2025」を発表
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2025年グローバルM&A市場の回復可能性を示唆
ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company, Inc.)は、「Global M&A Report 2025」を発表し、過去3年間低迷していたグローバルM&A市場は2025年に回復すると予測した。
同レポートでは、M&A市場の停滞を招いていた二大要因である、高金利と規制の壁が緩和される兆しや、M&A市場の新たな成長を促す以下の3つの要素を挙げ、市場回復の可能性を示唆している。
・テクノロジーの変革
・ポスト・グローバリゼーション
・プロフィットプールの変化
M&Aにおける生成AIの活用について、同社がM&A実務担当者300名以上を対象に実施した調査によると、現在21%が生成AIを活用しており、2025年末には3人に1人が利用する見込みとなった。また、今後5年間でM&Aにおけるプロセスのあらゆる段階に生成AIが活用されるようになると予測している。早期に導入した企業は、案件の発掘や評価のほか、統合計画や事業売却の戦略策定などにも応用し始めており、今後1年以内に、統合計画や移行サービス契約(TSA)の作成時間を従来の20%以下に短縮できるようになると予測している。
一方、日本のM&A市場では、2024年に前年比34%増の1,740億ドルと記録的な成長を達成しており、特に戦略的買い手による取引は、前年比で71%増の1,430億ドルと大幅な増加を記録した。この成長の背景には、日本政府や関係当局がM&Aを価値創造の中核ツールとして促進していることが挙げられるという。また、日本の資産に対する国際的な関心は依然として強く、この傾向は今後も続くと予想している。
さらに、同レポートでは、12の業界別、日本を含む10地域別の戦略的買い手の取引動向についても解説している。
(ベイン・アンド・カンパニー PRESS RELEASE)