キャップジェミニが独立系MuleSoft会社WhiteSky Labsと仏エンジニア大手Altranを買収
キャップジェミニ(Capgemini SE)は、3月25日付でWhiteSky Labsの買収合意を発表し、続けて4月1日にはAltran Technologiesの株式資本98%保有を発表した。
Salesforceと提携関係にあるWhiteSky Labsは、世界最大規模の独立系MuleSoftフルサービスコンサルティング会社として知られ、主にアジア・パシフィック地域で事業を展開している。Energy Australia、Qantas、7-Eleven等を含む40社以上のMuleSoft利用ユーザーがWhiteSky Labsの顧客となっている。
一方、Altran Technologiesは、エンジニアリングサービス・R&Dサービスを手がけるフランス大手エンジニアリング企業であり、ヨーロッパ、アジア、アメリカ大陸にわたる20ヶ国以上で事業を展開している。キャップジェミニとAltranは、2019年6月にAltranの資本の11%にあたる株式を取得する確定契約を締結しており、今回の公開買い付けによりAltranの株式資本の98.15%を保有することとなった。
今後のキャップジェミニは、上記2社の強みを活かしてデジタルトランスフォーメーションを加速させていく事は間違いない。また、「インテリジェントインダストリー」と呼ばれる産業・ハイテク企業向けデジタルトランスフォーメーションという非常に有望な市場セグメントで存在感が増していくであろう。
https://www.capgemini.com/jp-jp/news/acquisition-of-whitesky-labs/
https://www.capgemini.com/jp-jp/news/success-of-capgeminis-tender-offer-for-altran-capgemini-now-holds-98-of-altrans-share-capital/
(キャップジェミニ プレスリリース)
■執筆者コメント
今回のコロナ感染症のパンデミックで世界中の企業の経営が危ぶまれている中、規模の大きい会社を2社もグループ下に置くことは大きな決断をしたと感じました。
WhiteSky Labsのエキスパートが、キャップジェミニのAPAC地域での事業展開に加わることでレガシー系・クラウドアプリなどの分野の専門性が一気に高まりそうです。
また、ハイテク産業に強いAltranを傘下に置くことでインテリジェントインダストリーと呼ばれる産業・ハイテク企業向けデジタルトランスフォーメーションの市場セグメントで主導権を握ろうとしています。今後どのように成長していくか注目です。
執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
牧野