三菱総合研究所(MRI)【東証1部3636】 堅調な売上増加となる2021年9月期決算を発表
官公庁案件において堅調な伸び
株式会社三菱総合研究所(Mitsubishi Research Institute, Inc. 略称MRI)は、2021年9月期の決算を発表した。
連結業績は、売上高1,030億円(前期比12%増加)、営業利益68億円(前期比10%増加)、経常利益75億円(前期比9.8%減少)となった。
シンクタンク・コンサルティングサービス(TTC)においては、売上高403億円(前期比16.8%増加)、営業利益36億円(前期比9.3%増加)、経常利益41億円(前期比20.8%減少)となった。なお、経常利益における前期からのマイナスは一時的な要因や一過性の経費等により発生したものであり、これらを除いた実力ベースでは、2.4億円の増益としている。
さらにTTCの顧客毎業績では、官公庁における売上高が前期比24.5%となる270億円、金融・カードにおける売上高が前期比率21.4%の41億円となり、好調を示した。特に官公庁案件に関しては過去最高水準としている。
分野としては、コロナウイルス感染拡大防止シミュレーション業務をはじめとしたヘルスケア・ウェルネスや、先端通信技術関連、DX、エネルギー関連等の案件において、堅調な推移を見せた。
2022年9月期の連結業績予想については、官公庁案件や金融・カード案件の受注が堅調となることを見込み、売上高1,130億円(9.7%増)、経常利益82億円(8.3%増)としている。
https://ir.mri.co.jp/ja/index/latest-material/main/0/teaserItems2/0/linkList/0/link/2021_4Q.pdf
(株式会社三菱総合研究所 2021年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結))
https://ir.mri.co.jp/ja/index/latest-material/main/0/teaserItems2/0/linkList/00/link/20211102.pdf
(株式会社三菱総合研究所 2021年9月期 決算短信補足資料 )
■執筆者コメント
新型コロナウイルスによる業績への影響が懸念される年度ではありますが、発表された決算短信においてマイナス要素はほとんど見受けられず、基盤事業である官公庁案件は過去最高水準となる受注を達成するなど、順風満帆な1年となったようです。感染防止対策の為に激しく変わる業務環境下で、ヘルスケア・ウェルネスやDX案件など、時代に即したニーズに的確に対応する柔軟さが、堅調な業績推移につながったのではないでしょうか。
2023年に向けた中期経営計画においては、環境エネルギー分野への参画を掲げており、脱炭素社会実現を目指す等、新型コロナウイルス以外のトピックにも敏感です。今後の動向は見逃せません。
執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
福岡
https://www.codawari.co.jp/