ガートナーの世界の経営者を対象にしたサーベイ、2022年にCEOの考え方が大きく変化
CEOの優先課題は環境問題。一方、大半のCEOはメタバースを重要視せず。
ガートナー(Gartner, Inc.)が、「2022年CEO/上級経営陣向けサーベイ」の調査結果を発表した。
2021年7~12月に実施されたこの調査は、世界各国の様々な業界、売上高、規模の企業に属する400人以上のCEO及び上級経営幹部からの回答に基づくものとなっている。
調査結果によると、CEOの考え方において2022年に大きく変化したものは、サステイナビリティ(持続可能性)、ワークフォース(人材)、インフレ(物価上昇)に対する考え方であるという。
特に、環境サステイナビリティが、戦略的ビジネス優先課題のトップ10に初めてランクインし8位となっており、EGSへの取り組み強化による自社魅力向上の要因として注目されていると述べている。
インフレについては、CEOが今すぐ対処すべきマクロ経済要因の増幅の1つであるとし、CEO自身もインフレを恒常的な課題と捉えているとしている。
最も影響を及ぼす新規テクノロジとして、AIが3年連続で1位になったが、一方で最も影響が少ないテクノロジの1つがメタバースとなっている。メタバースについては、63%のCEOが自社ビジネスに「適用できないテクノロジ」または「主要テクノロジになる可能性が非常に低い」と回答していると伝えている。
https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20220519
(ガートナー プレスリリース)
■執筆者コメント
昨今国内でもトピックとして扱われることの多い物価上昇が全世界的な課題であることがわかりました。今回のサーベイではこのインフレに対するCEOの最大の対策として、値上げが回答者の51%を占めているようですが、物価上昇と共に賃金及びGDPが成長していくのであれば値上げが対応策に成り得えます。しかし、日本の様に経済が低成長を続けている場合においては、インフレへの打ち手は、変革を伴う企業成長に中長期的に取り組むことしかないのではないでしょうか。
執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
山中
https://www.codawari.co.jp/