
【コンサル支援事例シリーズ】株式会社アルビオン様:マーケティング戦略策定

顧客起点マーケティング実現に向けた経営基盤強化の伴走支援
当メディア運営企業コダワリ・ビジネス・コンサルティングがご支援したプロジェクト事例をインタビュー形式でご紹介する「コンサル支援事例シリーズ」。今回は、「株式会社アルビオン様:顧客起点マーケティング実現に向けた経営基盤強化の伴走支援」と題し、ご支援内容を詳しくご紹介します。同様の課題感をお持ちの企業様やコンサルタントにとっても参考になる内容かと思いますので、是非ご一読くださいませ。
目次
1 ALBION社が抱える課題感について:CRMの刷新と顧客志向への転換。外部環境に左右されない収益構造にするためにすべきこと
―コダワリへの依頼前に、貴社が直面していた課題について教えていただけますか。
鈴木様(アルビオン)
ALBIONが元々制度品メーカーとしてスタートしたことが、課題の根源にあったと考えています。制度品メーカーとは簡単に申しますと、メーカーが製造した化粧品を専門店様に卸し、顧客への販売は専門店様に担っていただくというものです。故に卸先の店舗様については深く考えていましたが、その先で購入して頂いている“お客様お一人おひとり”へのマーケティング側面でのアプローチは足りておらず、その点が、大きな課題感だったといえます。
このため、顧客志向を持つ組織に変革する必要がありました。当時の課題の解決策として挙げられたのが、顧客管理(CRM)の強化です。ALBIONではこれを「背番号制」と呼び、お客様お一人おひとりにIDを付与して統合的に管理する仕組みを構築しようとしていました。それまでは店舗ごとにお客様管理をしていましたが、統合的な顧客管理を進めることで、お客様との距離を縮め、結果的に組織全体が顧客志向を目指す大きな一歩になると考えていました。

2 コダワリに依頼した背景:CRM刷新に留まらず組織全体の上流戦略を見直す必要性
神谷(コダワリ)
当初、ALBION様から伺った課題は、お客様がどこで購入したのか、どの商品を購入したのかといった形で、顧客情報を統合的に管理し、CRMを構築するというものでした。ただ、その取り組みを成功させるためには、CRM刷新だけに留まらず、全社戦略から見直す必要があると私たちは考えました。一般的なコンサルは、ヒアリングして課題感を整理し、その課題に合わせた提案をするパターンが多いかと思いますが、今回弊社はあえてCRM刷新でなく、戦略策定を進める提案をしました。その提案を受け入れて頂き、戦略策定フェーズからご一緒していますが、当時の提案を受けた際の印象はいかがでしたか。
鈴木様(アルビオン)
最初に戦略策定から進める話を聞いた際は、正直ピンと来ませんでした。しかし、その後1週間ほど社内の状況を整理する中で、CRM刷新を具体的に進めるのでなく、ALBION全体の方向性を上流から見直す必要性が徐々に腹落ちしていきました。

大谷内(コダワリ)
当時はALBION様の内情を丁寧にお伺いしながら、そもそものCRM刷新等の目的に立ち返り、会社全体としてどのようなお客様に対して、どのような価値を提供していきたいかを一緒に検討していきましょうとお話ししたかと思います。ある意味、提案依頼の要件とは外れた内容をご提案し、支援の依頼を頂けないリスクはありましたが、コダワリ社の理念として「お客様の価値を最大化する」点に拘っているので、我々の利益よりも顧客に価値を提供することを第一優先とした結果、そのようなご提案になりました。確かにご提案した時点では、鈴木様はしっくりきていない印象でしたが、そのあとにやはり上流からやりましょうと、お話しいただいたことを覚えております。
鈴木様(アルビオン)
提案を受ける過程で、コダワリ社の取り組み方が非常に印象的でした。3社に提案依頼をしていたのですが、理論だけではなく、実行に落とし込むとこまで伴走して頂けそうと感じ、最終的にコダワリ社を選びました。もちろんCRM刷新の計画についてもご提案いただいており、その内容やコスト含めて総合的に判断いたしました。
3 支援内容について
―プロジェクトを進める上で、どのような取り組みが行われたかをご紹介いたします。
弊社では、株式会社アルビオン様に対して、以下のご支援をいたしました。
■支援前にアルビオンが抱えていた課題
・高級化粧品と高品質の接客を提供しているが、市場からの認知は限定的
・長年のファンはいるが、これらのファンは属人的な経験や関係性による接客でつくりあげたもの
・顧客行動を踏まえた戦略的な獲得策が本社からは限定的で、顧客データ基盤も弱い(店舗横断での顧客管理など)
■上記課題に対して弊社が実施した内容
・競争優位性、ファンになる顧客の特徴、属人的な店舗ごとの有力顧客基盤づくりを構造的に理解・可視化
・顧客体験向上、集客数・LTV向上、売上・利益成長に対する、必要な手段(データ基盤刷新、マーケティング、プロセス再構築、等)を整理
・上記、中期経営計画への落とし込み、各部門の目標・アクションプランの設定、全社周知の実施

4 成果&効果について:全社戦略への位置づけと中期経営計画の進展
-プロジェクトを進めてきた中で、組織または社員の意識や行動が変化した点や、具体的な成果について教えてください。
鈴木様(アルビオン)
まだまだメンバーの意識が劇的に変わったというわけではありませんが、成果としては中期経営計画に今回の取り組みをしっかりと落とし込み、会社の方向性を整理できた点が大きいです。この計画が、単なるECやデジタル戦略の推進ではなく、ALBION全体の強みを活かした経営の基盤作りとして位置づけられたことは、非常に意義深いと感じています。特に、これを全社戦略として明確に位置づけたことで、「目的はここで、そこに向かってこのように進めるべき」というメッセージを社内に伝えられた点が大きな成果だったと思います。
神谷(コダワリ)
そうですね。意識改革という言葉だけでは捉えきれない部分がありますが、中期経営計画に取り組みを反映させ、部門を横断して認識を共有できたのは、非常に大きな一歩だと思います。この取り組みが、全社として次のステップに進むための基盤作りとして機能したと考えています。

鈴木様(アルビオン)
おっしゃる通りです。弊社社長ともプロジェクトの成果や全社戦略としての価値を時間をかけて共有して方向性の確認しながら推進できた点も大きいですね。全社の進むべき道をロジック立てて提案できたのは、大きな進展でした。
5 コダワリの印象と依頼価値:優秀なコンサル集団でありつつ柔軟な対応力を持つ会社
-プロジェクトを通して、コダワリの印象はいかがでしたか。
鈴木様(アルビオン)
今回のプロジェクトでは、PMの神谷さんが全体感を把握しつつ、各担当者のパフォーマンスを最大限発揮できるよう、マネジメントされている印象がありました。またコンサルは個人の力量によって価値提供のばらつきが大きいイメージですが、コダワリ社の担当の皆様は、それぞれしっかりと考え抜き、主体的にプロジェクトを推進している点が非常に印象的でしたね。
また、私の業務の性質上、通常とは異なる時間帯に調整頂くことも多かったのですが、快く受け入れていただき、柔軟に対応していただいたことも助かりました。正直他のベンダーさんやコンサル会社とお仕事をしたことはありますが、コダワリ社が1番、私自身の社内調整に集中する環境を作っていただけたと感じております。クライアントに寄り添った対応力が、コダワリ社の魅力だと感じています。
神谷(コダワリ)
ありがとうございます。コンサルティングにおいて、コダワリでは担当者が自律的にプロジェクトを進める意識を強く持っています。このスタイルがALBION様のプロジェクトでもフィットし、効果的なサポートができたのではないかと感じています。

また、定例会だけで話を終わらせるのではなく、必要に応じて電話やチャットなど、クライアントに最も価値が出る形でのコミュニケーションを心がけています。鈴木様のように、プロジェクト全体に対して高いコミットメントを持ち、迅速に相談やディスカッションをしてくださる方がいることで、プロジェクトが円滑に進みました。このようなクライアント様との連携があってこそ、私たちのご支援スタイルが最大限に活かされたと思っています。
大谷内(コダワリ)
コンサルティングの本質は、どこまで行っても背中を押すことや伴走することにあり、コダワリでもクライアントの変革を支えることに重きを置いています。鈴木様のように明確なビジョンを持つ方がいらっしゃると価値の最大化ができますし、今回のALBION様のプロジェクトでは、より柔軟性が求められる印象で、我々のように大手のコンサルティングファームではなく、比較的小規模だからこそ実現できる柔軟な対応力がうまくフィットしたと考えます。
鈴木様(アルビオン)
また、私個人としては、自分の能力を超えた領域になると手が回らなくなるため、コンサルのサポートは非常に有効だと感じています。壁打ち相手として意見を整理して頂く、的確なアドバイスを頂くことで、通常では達成できないレベルのアウトプットを生み出すことが可能になります。コダワリ社は今回のプロジェクトのような上流戦略のナレッジも豊富でしたので、非常に効果的に進められました。
神谷(コダワリ)
そうですね。例えば中期経営計画の策定など、事業会社の皆さんが数回しか経験しないテーマにおいても、我々コンサルは年間に複数回同様のプロジェクトを手掛けており、その経験を活かして壁打ち相手や経験則に基づいたアドバイスを提供できると思います。
鈴木様(アルビオン)
今後は、それぞれの具体的な施策を実行体制構築含めて行っていく必要があります。社内のメンバーの意識改革といったテーマもあり、障壁は山積みですが、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。

まとめ
以上が、インタビュー形式での事例紹介でした。
もしコンサルティングに関するお悩みがある方は、以下の弊社お問い合わせフォームからお気軽にご相談くださいませ。
お問い合わせ | コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
(https://codawari.co.jp/contact/)
またコンサルを活用したいが、どのコンサルファームが良いのか選び方から分からない、活用しているけどあまり上手くいっていないといったお悩みについては、以下の「コンサロン」サービスもございますので、是非ご活用ください。
コンサルファームの選び方/使い方相談サービス|コンサロン
(https://codawari.co.jp/consulon/)
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執筆者

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コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー 営業・マーケティング
新卒からアプリやWEBの受託開発を行うSIerに入社し、営業活動に約4年間従事。主に金融系クライアントに対して提案活動を行いつつ、マネジメントも経験。その後、コダワリに入社し、営業活動の傍ら、営業企画やマーケティング企画業務も兼任している。
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新卒からアプリやWEBの受託開発を行うSIerに入社し、営業活動に約4年間従事。主に金融系クライアントに対して提案活動を行いつつ、マネジメントも経験。その後、コダワリに入社し、営業活動の傍ら、営業企画やマーケティング企画業務も兼任している。