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コンサルに依頼すべき仕事、依頼すべきでない仕事|成長企業の判断軸

コンサルに依頼すべき仕事、依頼すべきでない仕事|成長企業の判断軸

成果を出している企業がコンサルに依頼する仕事とは?

コンサルティングファームに依頼する際、多くの企業が悩むのが「どこまでコンサルに頼んでいいのか?」という点です。実際、現場でよく起きるのが、

・コンサルに頼むべき領域を自力で抱え込んでしまう
・逆に、コンサルに頼むべきでない領域まで外注してしまう

という“ミスマッチ”です。
この記事では、「依頼すべき仕事」と「依頼すべきでない仕事」をわかりやすく整理いたします。

コンサルに依頼すべき仕事

【1. 外部視点が必要な領域】

企業の内部だけで物事を判断しようとすると、どうしても

・これまでの延長線上で考えてしまう
・社内政治の影響で本音が言えない
・部署ごとに利害が対立して議論が前に進まない

といった“内向きバイアス”が強く働きます。こうした状況を打破するためには、外部の第三者による俯瞰的な視点が欠かせません。コンサルは、企業内部では見えにくい「本質的な課題」を引き出し、複雑な状況でも冷静に全体像を整理し、判断の軸を提供する役割を担います。特に、コンサルが力を発揮しやすいのは次のようなテーマです。

具体例:
・中期経営計画の策定(未来の方向性と投資判断を再整理)
・部門横断の業務改革(部署間調整の壁を突破)
・組織再編(縦割り構造を見直し、最適配置を検討)
・戦略の見直し(外部環境変化に合わせた方向転換)

このような領域は、社内だけで進めると“馴れ合い”や“前例踏襲”に陥りやすく、改革が表面的に終わる危険性があります。だからこそ、外部視点と論理的なファシリテーションを持つコンサルが特に高い価値を発揮するのです。

【2. 既存社員では手が回らない大型プロジェクト】

企業の日常業務は、通常業務だけで既に手一杯であり、大規模で手間のかかる変革プロジェクトを“片手間”で進めることはほぼ不可能です。特に、以下のような案件は膨大な調査、関係者調整、資料作成、意思決定支援などが必要であり、専任のプロジェクト管理が不可欠です。

具体例:
・新規事業開発(市場調査、競争分析、事業計画、PoCなど幅広い検討が必要)
・業務のBPR(業務棚卸し、課題抽出、改善案設計、運用定着とやることが多い)
・グループ全体のシステム刷新・DX化(IT部門だけでは抱えきれない規模感)

こうしたプロジェクトでは「リソース不足」と「専門性不足」が常に問題になります。コンサルは、プロジェクト管理能力、分析力、専門知識、ドキュメンテーションなどを総動員し、短期間で高いアウトプットを実現するため、社内チームの“戦力増強”として非常に効果的です。

【3. “他社事例”や“ベストプラクティス”が必要な案件】

企業が自社だけで意思決定をすると、どうしても「過去の自社の成功体験」や「社内の常識」に縛られがちです。しかし、現代のビジネス環境では、同業他社・異業種の成功モデルを取り入れなければ、競争力は維持できません。

コンサルは、複数業界・複数企業のケースを日常的に扱っているため、企業単独では入手できない“生きた他社事例”を提供できます。また単なる事例紹介ではなく、「なぜそれが成功したのか」という再現可能な構造(ベストプラクティス)まで分解し、自社に合わせてカスタマイズすることができます。

具体例:
・事業拡大戦略(他社がどう市場を攻めたかの成功パターン)
・営業組織の強化(評価制度、KPI設計、インセンティブなどの最適な組み合わせ)
・コスト構造改革(どこまで削減可能か、他社水準はどうか)

こうした領域では“外部知見の量と質”が勝敗を決めるため、コンサルに依頼する価値が極めて高まります。

コンサルに依頼すべきではない仕事

【1. 現場の知識が必要な細かい実務】

コンサルタントは、業務設計・改革案の構築・プロジェクト推進といった“上流工程”を得意とする一方、現場で求められる細かな作業や職人的な調整業務は専門外です。現場の作業には、

・長年の経験で培われた“職人の勘”
・ミリ単位の精度が求められる微調整
・その現場独自の制約条件や癖

など、外部者では短期間で身につかない高度な実務感覚が求められます。コンサルがこれらに踏み込むと、かえって現場の精度を落としたり、余計な手戻りが発生する可能性さえあります。

具体例:
・倉庫でのミリ単位の棚配置や動線のレイアウト調整
・工場ラインのスピードや温度・圧力など、機械の微妙な調整
・店舗運営での接客動線や時間帯別の細かなオペレーション設計

こういった業務は、実際に現場で経験を積んだ方が最も効率的であり、コンサルが介入すべき領域ではありません。コンサルの役割は「どのようなオペレーションにすべきか」までであり、「現場レベルの精度で動かす」部分は現場のプロに任せるほうが、成功する確率が高いです。

【2. 特殊スキルが必要な専門職の実務】

専門資格や高度な技術が求められる業務は、その道の専門家に依頼するのが最も確実であり、効率的です。コンサルは“構想・計画・要件定義・改革設計”などの上流工程を得意としますが、

・法律解釈
・税務判断
・設計計算
・本番コードの品質保証

といった高度な専門性を伴う作業は担当領域外です。

具体例:
・税務申告 → 税理士(税務調査対応、節税判断など専門知識が必須)
・契約書レビューなどの法務チェック → 弁護士(法的リスク判断が必要)
・建築設計 → 建築士(構造計算、法適合など高度技術を要する)
・システム開発・詳細設計・コーディング → エンジニア(実装やテストが中心)
・クリエイティブ制作(デザイン、動画制作など) → デザイナーやクリエイター

コンサルは“全体の青写真を描く”仕事であり、“専門技術を用いて手を動かす”段階は、専門職が担うべきフェーズです。ここを混同すると、費用対効果も下がり、成果物の質も担保できなく可能性があります。なお、IT系・総合系コンサルを中心に、システム開発や実装まで一気通貫で受託するケースも増えています。ただしその場合でも、実際の設計・開発・テストは専門エンジニアが担い、コンサルは全体設計や意思決定支援を主軸とする役割分担で進むのが一般的です。

【3. 超短納期で作業量が多いだけのタスク】

「とにかく作業量をこなしたい」
「大量のタスクを短期間で回したい」

という依頼も、コンサルには依頼すべきではない仕事と言えます。なぜなら、コンサルの価値は作業量ではなく、

・論点整理
・課題設定
・分析の構造化
・意思決定支援

といった“頭の使い方”にあります。
思考がほぼ終わっており、「あとは作る・回すだけ」になっている仕事は依頼すべきではないです。。

具体例:
・思考はほぼ終わっており「作るだけ」になっている資料作成
・方向性が決まっている業務や資料、KPI等の他部門向け横展開
・会議体・進捗管理が主目的になっているPMO業務
・社内ルール・制度の「文章化・整備」だけを目的にした依頼
・仮説を置かず、事実収集だけをさせる調査業務

こうした業務は、BPO(業務委託)、派遣社員、クラウドワーカーなどのほうが

・コストも低い
・スピードも速い
・精度も安定している

ため、圧倒的に向いています。「人手が必要」なのか、「思考力が必要」なのかを切り分けることが、外部パートナー選定では非常に重要です。

必要なのは“何をコンサルに依頼すべきかを見極める力”

コンサルタントは、企業にとって「なんでもできる外部リソース」ではありません。むしろ、活用すべき領域と、そうでない領域が明確に分かれている職種です。しかし、正しい場面で、正しいテーマに対してコンサルを導入すると、企業の変革スピードは飛躍的に加速します。なぜならコンサルは、

・全体最適の視点で物事を整理し
・複雑な状況から本質的な論点を抽出し
・社内では出てこない突破力のある解決策を提示し
・プロジェクトを強力に推進する

といった「戦略と改革の専門家」としての能力を持っているからです。

一方で、現場の細かい作業や、専門資格が必要な業務、単純に“量をこなすだけ”のタスクはコンサルの守備範囲ではありません。そこは現場のプロ、専門職、またはBPOと役割を分担すべき領域です。重要なのは、“何をコンサルに依頼すべきかを見極める力”です。この線引きが明確な企業ほど、

・戦略立案がスムーズに進み
・部門横断の改革が停滞せず
・意思決定の質が高まり
・新規事業の成功確率が上がる

といった「変革の成功率」が格段に高まっています。

実際、改革や新規事業で結果を出している企業は例外なく、“コンサルを正しく使っている企業”です。コンサルをうまく活用することは、単なる外注ではなく、経営の意思決定力そのものを強化する行為だと言えます。自社の強みと外部の力を組み合わせ、最大の成果を生み出すために適切な線引きと、賢い外部活用を行うことが、これからの企業には求められているのです。

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