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コンサルはついつい原価計算してしまう病?それ、せめてデート中は封印してください・・・|コンサル職業病シリーズ
コンサルの頭の中はどのようになっているのでしょうか
コンサルタント、特に経営コンサルタントと言われるような人達は、普段どのようなことを考えているのでしょうか。“普段”というのは、例えば電車等で移動している時、食事をしている時、休日に友人や恋人等と買い物に行っている時など、仕事以外の時間のことです。
コンサルたるもの、仕事中は常に左脳モード全開であることを求められる、外からはそんなイメージで見られることが多いせいか(実際確かにそうなんですが)、世の人達から、「そんなに左脳ばっかり使っていたら頭おかしくなりませんか? オフの時はきっちり切り替えてリラックスしているんですよね」、などと言われたりします。
結論から言えば、リラックスはしていても意外にもこれが出来ない人が多いように見受けられます。そこで今回は、コンサルあるあるの職業病でも恐らくTOP3に入ると思われる、ついつい原価計算をしてしまうお話を例に検証してみたいと思います。
目次
「原価計算」実況中継
新卒2年目のA君は、ただいまプロジェクト真っ最中。クライアントへの中間報告を控え、時間に追われてゆっくり食事の時間も取れない日々が続いています。
そんな状況でも、人一倍健康にはコダワリのあるA君は、ファストフードや立ち食いそばには極力行きたくありません。そこで見つけたのは、「俺の〇〇シリーズ」。気分で、フレンチに入ることにしました。
実は初めて“俺の“系列店に入ったA君、メニューを見ながら、「そうだ、飲食店のFL(※)コストは確か50%から60%とかだったような。俺の系は食材原価が高いって聞いたことがあるけど、どれくらい高いんだろう」と、早速スマホで検索。期待通りの動きです(笑)。
(※)Food and Labor Cost(飲食店における重要な経営指標で、食材と人件費を合わせた費用。一般に55~60%くらいが標準的と言われている。この場合は食材原価が30%くらいのことが多い)
そして、“俺の”系列店の平均食材原価が約60%であること発見し、「???食材だけで60%っていうことは、FLコストは80%以上とかいっちゃうんじゃないの・・・。他にも家賃とか光熱費とかあるのに、これでどうやって儲かるんだろう・・・」と、注文するのも忘れて考え始めました。これまた期待通りの反応です。
「仮に利益が3%しか出ていないとすれば。。そうだ、回転率を上げないとダメだな、だから立ち喰いで回転率を担保しているのか、となると、回転率は最大で3回転できるとすれば利益はどれくらいに・・・」
などとやっていたら、普通は呼ばないと来ない店員さんから「お客様、ご注文は何になされますか」と言われてしまいました。
「あ、すみません。。えーと、ちょっと待ってください。」と、慌てて言いながらも、またもやスマホをちらりと見てから、「牛ヒレとフォアグラのロッシーニをお願いします。」
実はA君、しっかりと一番原価率の高いメニューを調べており、健康へのコダワリよりも合理的選択をしたのであります。
プロフェッショナルであるがゆえに・・・
ついつい、なんでも分解して構造化をしてしまったり、無意識に合理的選択をしようとしてしまったりするのは、やはり職業病と言えましょう。
しかし、コンサル男子の皆さん、くれぐれもデートで食事をしている際に相手の女性に対して「頼もうとしているものは原価率がすごく低いから、こっちの方がいいよ」とか、「このお店の差別化要因は~」などと言わない様に。。。汗 相手の反応が薄く、そこに対して詰めだすというのはもってのほかです。
相手が女性コンサルだった場合はどうかって? んー、それは・・・
コンサルあるあるの職業病としては、“マトリックス”も上位ランクすると思われますので、いずれそれについても書きたいと考えております。
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