PwC 2020年度グローバル決算、営業総収益は3%増加の430億米ドル
PwC(Pricewaterhouse Coopers)は2020年度の決算情報を発表した。
■決算発表数値とコロナ概況
総収益としては、430億米ドル(現地通貨建て前年比+3%、米ドル建て前年比+1.4%)と発表された。2020年3月末までの9カ月間の収益は前年同期比で7%近い伸びを見せ、全主要市場の全事業分野で拡大したが、4~6月期はCOVID-19によるロックダウン(都市封鎖)とそれに続く景気低迷の影響を大きく受け、前年同期比で6%の減益となっている。
■コンサル領域及びアジア地域の業績について
PwCの事業は、「アシュアランス」「アドバイザリー」「税務」の3領域にわけられるが、全体の収益増減率(現地通貨建て)が+3%であるのに対して、アドバイザリーの対前年度比+3.8%と全体の好調を支えている。(+3%を上回る業績成長維持ができているのはアドバイザリー事業のみ。)また、地域別ではアジアが対前年度比+5.0%増となっている。
今後の見通しとして、世界経済が2021年末には5.5%のマイナス成長になるとしており、それに伴いPwCとして優先すべき課題と、積極的に課題解決に取り組むことを明示している。
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/pwc-fy2020-global-revenues200901.html
(PwC Japanグループ プレスリリース/2020年9月1日)
https://www.pwc.com/gx/en/news-room/press-releases/2020/global-annual-revenues.html
(PwC Globalプレスリリース /2020年8月25日)
■執筆者コメント
複数の優先課題をあげていますが、その中でも雇用について一番に取り上げられており、最も重要度が高いものと捉えることができます。 また、品質やスキルの向上、そしてイノベーティブな支援についても言及されており、これまで大幅な拡大による成長をしてきたコンサルティングファームは質への転換を求められてくることになるでしょう。
執筆:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
武石
https://www.codawari.co.jp/