BCG調査、3社に1社が2,500万ドル超をAIへの投資として計画
日本企業の約半数が2,500万ドル超の投資を計画
ボストン コンサルティング グループ(Boston Consulting Group/BCG)は、AIに関する取り組みを調査したレポート「From Potential to Profit: Closing the AI Impact Gap」を発表した。
本レポートによると、回答企業の3社に1社がAIに2,500万ドル超の投資を計画しており、日本企業ではその割合が半数に達し諸外国と比較して最多となった。
また、AI先進企業は、AI投資の80%以上を基幹機能の再構築や価値創出に集中させ、目標設定と財務KPIの追跡にも注力していることが分かった。一方、他の企業は投資の56%を小規模な生産性向上施策に充てており、回答企業の60%が財務KPIの定義やモニタリングを実施できていなかった。さらに、AI先進企業は重点ユースケースを平均3.5件に集中させ「深さ」を重視するアプローチで、他企業が平均6.1件と分散しているのに比べ、2.1倍のROIを見込めるという。
人間の介入が最小限で目標を達成する「AIエージェント」は、現在導入の初期段階にあるものの、すでに67%の経営層がAIトランスフォーメーションの一環として活用を検討しており、日本ではその割合が72%に達していることが分かった。
一方で、AIによる人員削減を見込んでいる経営層はわずか7%となり、既存の人材をAIニーズに適応させるためのアップスキリングへの注力を想定していることが明らかになった。しかし、実状は、従業員の4分の1以上にアップスキリングを実施したと答えた企業は、全体の3分の1未満にとどまった。
なお、本調査は日本を含む世界19市場12業界、売上1億ドル超の企業の経営層1,803人を対象として実施された。
(BCG ニュースリリース)