A.T. カーニー、2025年の海外直接投資信頼度ランキングを発表

上位25カ国のうち19カ国を先進市場が占める結果に
A.T.カーニー株式会社(A.T. Kearney / グローバルブランド名 KEARNEY)のグローバル・ビジネス・ポリシー・カウンシル(GBPC)は、「2025年 海外直接投資信頼度指数(FDICI)」調査結果を公開し、投資先として魅力のある国上位25カ国を発表した。米国が首位を維持し、日本は昨年より順位を上げ4位であった。
FDICIは、将来の海外直接投資における投資家心理をまとめたもので、今後3年間に大きな投資を呼び込む可能性が高いと思われる市場を順位付けしている。27回目となる今回の調査は、世界30カ国、年間売上高5億ドル以上の大手企業の上級幹部536名を対象に、2025年1月に実施された。
調査結果によると、投資家は法的・規制プロセスの効率性、国内景気動向、テクノロジー・技術力およびイノベーション能力を重視していることが明らかになった。
ランキングにおいては、上位25カ国のうち19カ国を先進市場が占めており、投資家の多数が、首位の米国を投資先として選ぶ理由としてテクノロジーとイノベーションを挙げた。カナダが2位を維持し、欧州では英国が3位、ドイツが5位であった。アジアでは、日本が昨年の 7 位から4位に上昇し、中国は3位から6位に後退した。
同社は、欧州の投資家はEUの見通しに比較的悲観的である一方、EUの強力な組織機関、信頼のおける法的・規制プロセス、高い教育水準の労働力が強みとなり、ランキングの好成績に寄与したと述べている。一方で、アジア太平洋地域を拠点とする投資家の82%が、今後3年間で 外国への投資を増やすと回答しており、約半数がアジア太平洋地域の経済について1年前よりも楽観的と回答している。これは、テクノロジーの顕著な進歩と堅調な経済基盤によって支えられていると述べている。
(A.T. カーニー プレスリリース)