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国内総合系コンサルファームの社員数をまとめてみた(Big4+α) [2021年度版]
2021年も拡大を続けるコンサル業界とコンサルファーム
これまで継続的に掲載をしてきました、国内のコンサルファーム社員数まとめの2021年度版となります。
コロナ禍とあっても各社引き続き拡大路線ではあるものの、2021年度の社員数増加率としてはこれまでよりも落ち着きを見せています。
今回も国内の総合系コンサルティングファーム各社で比較をしております。なお、あくまで各ファームにおける社員数の増減傾向を比較するものであり、社員数の公開時期にはバラツキがあることを予めご了承下さい。
目次
日本における主要総合系コンサルファーム社員数2021
各ファームの公開情報を基に、最新の社員数を確認すると以下の様な結果となります。
・デロイト トーマツ コンサルティング 3,846名
(2021年5月末時点 / コーポレートサイトより)
・PwCコンサルティング 約3,250名
(2021年6月30日時点 / コーポレートサイト内会社案内資料より)
・EYストラテジー・アンド・コンサルティング 約2,674名
(2021年9月1日時点 / コーポレートサイトより)
・KPMGコンサルティング 1,165名
(2021年7月1日時点 / コーポレートサイトより)
・アクセンチュア 約18,000人
(2021年9月1日時点 / コーポレートサイトより)
・アビームコンサルティング 6,485名
(2021年4月1日時点 ※連結 / コーポレートサイトより)
・ベイカレント・コンサルティング 2,317名
(2021年4月時点 / コーポレートサイトより)
・クニエ 900名
(不明 / コーポレートサイトより)
・シグマクシス 586人
(2021年6月末時点/ 決算補足資料(2021年3月期)より)
・日立コンサルティング 425名
(2021年2月末時点 / コーポレートサイトより)
・(おまけ)コダワリ・ビジネス・コンサルティング 21名
人材確保や採用についての考え方と業界の傾向
コンサルティングというビジネスモデル上、優秀な人員の確保が会社の成長に直結することは言うまでもありませんが、拡大を図った各社も、人材や採用について下記のようなコメントをしています。
■株式会社ベイカレント・コンサルティング
(2021年2月期有価証券報告より抜粋)
コンサルティングニーズの増大に伴い、業界内での人材争奪戦が激化し、経験者採用に係る費用、人件費は高騰する傾向であります。働き方改革により、業界を問わず優秀な人材の確保が課題となっており、新卒採用も過熱化している状況です。
■株式会社シグマクシス
(2021年3月期有価証券報告書より抜粋)
当社グループの求める基準を満たす優秀な人財の採用及び育成が当社グループの計画したとおりに進まなかった場合や、転職等により優秀な人財が流出することで十分な人財を確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に人財投資コストが増加する可能性があります。
人材獲得のための採用活動とともに、人材の育成も同時に進めていくことができなければ、企業としての成長が鈍化してしまうという危機感も各社が強く持っていることがわかります。また、業界の成長とともに、中途・新卒共に優秀な人材獲得競争も激化しており、採用コストも増大していることがわかります。
今後の展開
今回調査をしたほぼすべての企業が去年と比較して、人員数が拡大していますが、増加率は低くなっております。
大規模ファームを中心に30%前後の増加率を示した約1年前と比べ、今回は平均して約13%の社員数増加に留まりました。それぞれのファームを増加割合で比較すると下記のようになります。
(EYに関しては、2020年にEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングとEYトランザクション・アドバイザリー・サービスが統合し1つの法人となったため、昨年との比較が適切ではないため省略しております。)
・デロイト トーマツ コンサルティング 123%
・アクセンチュア 120%
・ベイカレント・コンサルティング 113%
・クニエ 113%
・シグマクシス 112%
・PwCコンサルティング 108%
・日立コンサルティング 104%
・KPMGコンサルティング 101%
・アビームコンサルティング 98%
・コダワリ・ビジネス・コンサルティング 117%
コンサルティング案件もDX推進支援をはじめとして、海外展開支援、ビックデータやクラウド、AI支援案件が増加及び多様化しております。こういった状況の中で、各ファームが専門性の高い人材の確保を喫緊の課題としておりますが、これまでにも増して優秀人材の取り合いが激化しています。
COVID-19の影響を受けて案件とコンサルタント人員数のバランスから、社員数の増加率が鈍化したのか、もしくは各社共に想定程には人材確保が進んでおらず増加率が鈍化しているのかまでは読み取ることができません。
[v144]
執筆者
-
大学卒業後、オーストラリアに留学し、アニマルライツ関連の様々な活動の主催に携わった後、当社に新卒として入社。
昨今ニーズが高まっているDX案件において、アナリストながら営業から実行支援まで多岐に渡るコンサル支援を経験しナレッジを積み上げている。2025年の崖やグローバルにおける日本企業の競争力強化をテーマに日々奮闘中。
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大学卒業後、オーストラリアに留学し、アニマルライツ関連の様々な活動の主催に携わった後、当社に新卒として入社。
昨今ニーズが高まっているDX案件において、アナリストながら営業から実行支援まで多岐に渡るコンサル支援を経験しナレッジを積み上げている。2025年の崖やグローバルにおける日本企業の競争力強化をテーマに日々奮闘中。