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働き方改革だけでは事足らず!?従業員幸福度とは|セミナーレポート
先日開催された「Delivering Happiness Bootcamp(以下、DHB)」の参加リポート
今、「従業員幸福度 (EH:Employee Happiness)」が注目されはじめており、今後は企業にとって、より重要な指標となっていくと思われます。
従業員の幸福度の向上を目指す役職のCHO(Chief Happiness Officer)を導入している企業も増えてきており、CHOを設けてから売上が伸びたり、従業員の定着率が90%まで向上したりという成果を残している企業も出てきています。
少子高齢化により、急激に労働力人口が減ったことを背景に、国として「働き方改革」を掲げ、企業を巻き込みながら主に以下の3つの対応が取り組まれています。
1.働き手を増やす(労働市場に参加していない女性や高齢者)
2.出生率を上げて将来の働き手を増やす
3.労働生産性を上げる
しかし、上記に取り組むだけでは、企業の人材不足解決にはならず、今後は更に人材の取り合いになります。
労働者は、より幸福度の高い職場に移り、従業員幸福度が低い企業は生き残れなくなります。昨今、これら従業員不足による黒字倒産も徐々に出てきているのは知っての通りです。
目次
従業員幸福度(EH:Employee Happiness)の専門家が来日・登壇
「従業員幸福度」だけを考えて経営するという社会実験を行ったトニー・シェイという人物が作り上げたZappos社(ザッポス:靴専門の通販会社)は、従業員幸福度を世界トップレベルに引き上げながら2,000億円企業にまで成長させ、Amazonが約800億円で買収しました。
そして先日、そのZappos社の急成長を影で指揮した人物であるジェン・リムと、そのチームの精鋭たちが来日登壇し、丸2日間にわたり従業員幸福度を向上させる具体的な方法論を学ぶというイベントが開催され、当方も出向いてきました。
今回のDHBには100名程の参加者がおり、大学院生~大企業に勤めていて個人的な勉強で来ている方など様々な方がいらしてました。意外なのは企業人事等、社命で来ている方が少なかったことです。
各々幸福度向上に関してミッションや使命を持っており、そんな方々と行う2日間の当研修はとても刺激的なものでした。
DHBの気になる内容
従業員の幸福度が、個々のパフォーマンスや会社の業績にどのように影響するかを、この20年間の研究データをもとに学びます。
その後は、実際にどうやって企業において従業員幸福度を向上させ、仕組化させていくのかを、ミッチリとワークを行いながら習得していきます。
以下は内容の一部です。
・文化を構築する際、Me/We/Communityのそれぞれで価値観とハイヤーパーパス(※)が果たす役割を知る。(※)高次な目的、存在意義
・個人の3つの価値観を知り、一人ひとりの価値観と行動がどのように組織文化やハピネスにインパクトを与えるかを知る
・本質的で持続的な組織の価値観を開発する方法とそのプロセス
・組織の価値観を浸透させるのに必要なステップを理解し、価値観や行動にテコ入れをする
・モチベーションに対して、「快感」・「情熱」・「ハイヤーパーパス」がもたらす違いを知る
・科学に基づくハピネスの3つのレバーを体感
– 進歩を感じること
– 自分で自分をコントロールすること
– つながり
・ハピネスと事業の成果の両方を高める3つのレバーの活用例とツール、エクササイズを知る
・ハピネスビジネスモデルの構築方法と自社組織で活用するためのアクションプランをつくる
当社の経営理念にはGNH(国民総幸福量)が入っており、これまでも実行していたことは多かったものの、やってないものに関しては検討していきたく考えております。
一般的には、長期的に仕組化が出来ず(若しくは定着せず)に失敗する企業は、全体でも70%を超えるそうです。
DHBでは、そんな失敗事例や成功要因もしっかりと学び、自分の企業で実施していく場合の最適解を導きだしていきます。
とりわけ、弊社でも課題になっておりますが、コンサルという厳しいビジネスモデルの中で、どのような満足度に関する施策を打ち込むかは難しく、社員の機嫌ばかり気にしていて成り立つものではないので、そのバランスも難しいものです。
また日本でも開催予定とのことで、経営者やリーダ職の方はぜひ参加してみてください。
https://yeey.co/event/dh_0804
(Delivering Happiness Bootcampウェブサイト)
(リポーター:コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 CHO 田中)
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執筆者
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前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
最新のグローバルトレンドと戦略的思考を強みにコダワリ社の理念であるGNH量産に奔走している。
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前職ではコダワリ・ビジネス・コンサルティング社にて社長秘書・営業部長を歴任。退職後は海外を拠点に多国籍企業のコンサルティングに特化したフリーランスコンサルタントとして、IT戦略、ビジネスプロセス改善、組織再編に関する専門知識を活かし、クライアントに対してデジタル変革と効率化の推進を支援している。
最新のグローバルトレンドと戦略的思考を強みにコダワリ社の理念であるGNH量産に奔走している。