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コンサルはなぜ激務なのか?現役コンサルがその理由を語ります
コンサルは裁量労働制。スキルと自己コントロール次第で“できる”コンサルに
一般的にコンサルは激務だと言われることが多いですが、実際には時期や役職によって異なるので一概にそうとは言えません。この記事では「コンサルの仕事は本当に激務なのか」というテーマで解説します。
- 「コンサル=激務」の実態と理由
- 激務になりがちなコンサルタントの特徴
- 激務を回避するための対策
これらについて解説しているので、コンサルタントとしての働き方に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
【実態】コンサル=激務は本当か?
「コンサルは激務」というイメージを持っている人は多いでしょう。ただ本当に激務なのか、なぜ激務なのかということについてはあまり知られていないのではないでしょうか。
結論から言うと、コンサルタントは激務になりやすい仕事です。ただし時期や役職で仕事量や労働時間が異なるので、一概に激務だとは言えません。
時期や役職によって、コンサルタントの仕事量や業務時間がどのように異なるのか、具体的に解説します。
時期によって異なる
コンサルの仕事にはプロジェクトのフェーズやタイミングによって稼働が低負荷になる場合と高負荷になる場合があり、時期によって忙しさが異なります。
では、どのような時期が高負荷になるのでしょうか。
ファームやクライアントによって異なりますが、一般的にはプロジェクトの開始時と終盤に忙しくなることが多いです。
プロジェクト開始時は情報収集やクライアントからのヒアリングなど、大量のインプットが必要となるため、忙しくなりやすいです。プロジェクト終盤時にはクライアントに提出する提案資料の準備があり、業務量が増える傾向にあります。
支援領域やテーマによって異なる
業務量の多さや労働時間の長さは、コンサルティング支援領域やテーマによって異なります。
一般的に、戦略コンサルは激務になりやすいと言われています。クライアントの経営戦略という難しい課題に携わるうえ、プロジェクトのスパンが数週間〜3ヶ月程度と短いのが激務になりやすい要因です。
他にもFASコンサルはプロジェクトの期限が短く、2週間の短期プロジェクトを行う場合もあります。短期プロジェクト期間は眠れないほど忙しくなることも多いでしょう。
一方でITコンサルの場合は、プロジェクトの期間が長く、自分で進捗をコントロールすれば落ち着いた働き方が可能です。ただ、遅延や急な仕様変更からプロジェクトに問題が発生すると、高負荷になります。
役職によって異なる
コンサルの忙しさは、役職によっても異なります。一般的に、マネージャークラスになるとメンバーやシニアコンサルタントに比べ業務量はかなり増えます。
マネージャーになると、クライアントとの調整やプロジェクト管理をするほか、シニア以下のコンサルタント育成も業務の範疇です。また残業規制によりメンバーが終えられなかった仕事をマネージャーが引き受けることもあり、労働時間は長くなる傾向にあります。
以下の記事では、より詳しくコンサルの労働環境について説明していますので参考にしてください。
なぜコンサルは激務と言われるのか?理由を解説
コンサルの仕事が激務になりやすい原因には、以下の4つが挙げられます。
1.労働時間
2.仕事内容
3.心理的なプレッシャー
4.業務時間以外の勉強
上記について、具体的に解説します。
労働時間
コンサル業務が激務になる理由の一つに、労働時間が長くなりやすい点があります。
コンサルファームは、一般的に裁量労働制を採用しています。裁量労働制とは、労働者の裁量によって労働時間を管理できる制度で、実際の労働時間に関わらず予め取り決めた時間分働いたとみなす制度です。コンサルは形のない業務を行うため、裁量労働制を取り入れているのです。
極端な話、仕事ができないコンサルタントが24時間かかる仕事を、同期のできるコンサルタントが4時間程度で終わらせてしまうというのもよくある話です。
裁量労働制において長時間労働になってしまうケースとしては、以下の二つがあります。
・仕事ができないから、労働時間が長引く。
・仕事ができ過ぎて、大量のタスクが振られ労働時間が増える。
なお、仕事ができない場合にも、諦めてしまえば長時間労働に至らないということもありますが、そういったケースは目指すべき方向ではありません
仕事内容
二つ目の理由は、仕事内容が複雑かつ量が多い点です。一般的に、コンサルの仕事内容は以下のようなものがあります。
1.リサーチ
2.仮説構築&検証
3.問題点・課題の原因追及
4.資料作成
5.クライアントへのプレゼンテーション
6.営業
ITコンサルの場合は、上記以外に業務プロセスレビューや要件定義なども加わります。
クライアントが手掛ける事業の将来を左右する意思決定を促すため、質の高い情報収集や資料作成のほか、ミーティングにも多くの時間を割く必要があります。そのため、仕事の内容は複雑かつ量も膨大になるのです。
コンサルタントの仕事内容については、以下の記事でも解説しているので併せてご参照ください。
心理的なプレッシャー
三つ目には、プロとして質の高い仕事をしなければならないという心理的なプレッシャーがあります。
コンサルは会社からもクライアントからも期待値が高く、要望に応えて成果を出すためにハイレベルな仕事をする必要があります。
また、ノルマを設定されていることが多く、達成しなければならない場面があるのも事実です。
売上ノルマはマネージャー以上に課されることが多いですが、メンバクラスについても会社からの期待値が高いです。会社が設定した目標を達成するため、残業や休日出勤をして働くことがあります。
業務時間以外の勉強
四つ目の理由には、業務時間以外にも勉強をしなければならないことが挙げられます。
クライアントの課題を解決するためにはクライアントの業務内容や、業界についての専門知識を習得しておく必要があります。業界の最新情報や競合他社の動きもチェックしなければならず、勉強することが多いです。
業務時間中は仕事をこなすことで手一杯なので、業務時間外に勉強することになり休息できず、忙しくなってしまうのです。
激務になりがちなコンサルタントの特徴
激務になりやすいコンサルタントと、そうでないコンサルタントの違いはどういうものがあるのでしょうか。現役コンサルタントの目線で、激務になりがちな人の特徴をピックアップして解説します。
そもそもスキルや生産性が低くパフォーマンスが低いから仕事が遅く長時間労働になりがちなわけですが、それ以外で考えられる特徴を紹介します。
1.論理より感情が優先される
2.知識・勉強不足
3.顧客の意見や要望を鵜呑みにする
4.プロジェクト内・対クライアントのコミュニケーションが円滑ではない
ただしこの4項目に当てはまる場合はコンサルに向いてないとも言えます。
論理より感情が優先される
激務になりがちなコンサルタントの一つ目の特徴は、論理より感情が優先されるので効率良く仕事をこなせないことです。
感情が先行してしまうと「こうあってほしい」という願望や思い込みで理論を展開してしまいがちです。的外れな提案をしてしまい、最初からやり直しになることもあります。
ロジカルシンキングをベースに、感情にとらわれず客観的に課題を分析することが重要です。
知識・勉強不足
二つ目は、知識不足や勉強不足で仕事の効率が上がらないことです。
クライアントの業務や業界に関する知識が不足していると、調べなければならないことが多く、なかなか仕事が進みません。仕事の効率を上げるには、仮説を立て収集すべき情報を絞りながら知識を得るスキルを身に着けることが必要です。
顧客の意見や要望を鵜呑みにする
三つ目は顧客の意見や要望を鵜呑みにしてしまい、課題の本質を見抜けず遠回りしてしまうケースもあります。
クライアントの意見や要望が、必ずしも課題の本質とは限りません。クライアント自身も言語化できていない潜在的な課題があり、それを見抜くのもコンサルタントの仕事です。
クライアントの意見を鵜呑みにして、本質的ではないことに取り組んでしまい、時間を浪費してしまうこともあります。クライアントからの意見や要望は参考程度にヒアリングしておき、コンサルタント目線で課題解決に取り組むことが重要です。
プロジェクト内・対クライアントのコミュニケーションが円滑ではない
四つ目はプロジェクト内・対クライアントのコミュニケーションが円滑に取れておらず、伝達ミスで余分な仕事が発生してしまうケースです。
情報の共有や指示出しは正確に行い、認識の齟齬がないようにしておくことが重要です。
では、これらの特徴に当てはまっている人は、どのように改善すればいいのでしょうか。仕事の効率を高め、激務を回避するための具体的な方法について、次の章より解説します。
執筆者
-
大手コンサルティングファーム、独立系ファームでの経験を経て、コダワリに入社。
大企業の事業改革、領域・大小を問わずIT案件のPM、品質管理に従事。特に会計系、運輸・旅客、ヘルスケアに強みを持つ。
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