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MECEとは?現役コンサルタントがわかりやすく解説|ビジネスの基本スキル

MECEとは?現役コンサルタントがわかりやすく解説|ビジネスの基本スキル

ロジカル思考の第一歩、「漏れなく、ダブりなく」を理解する

MECE(ミーシー)とは、物事を「漏れなく、ダブりなく」整理するための考え方です。一般にはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、コンサル業界では極めて重要な基本スキルとされています。MECEは、相手にわかりやすく伝え、効率的に検討を進めるための前提となる技術だからです。コンサル会社に限らず事業会社でも、社員一人ひとりの思考力を底上げする重要な考え方です。

今回は、そんなMECEについて解説します。新人育成や部門内のスキル標準化に課題を抱える人事・教育担当者や、部門メンバーの思考力にお悩みの部門長の方にも参考になる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。

MECEとは?

Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字をつなげた略語で、直訳は「相互に排他的で全体として網羅的」です。英語も直訳もあまりピンと来ないことで有名(?)でして、一般的には「漏れなくダブりなく」と説明されます。

具体例として、「中学生」をMECEに分解してみましょう。性別で分けるなら「男子」と「女子」、学年で分けるなら「1年生」「2年生」「3年生」と整理できます。これは漏れもダブりもない状態です。

一方で、「男子学生・女子学生・中学1年生」という分け方をすると、「男子かつ中学1年生」「女子かつ中学1年生」という重複が発生します。これは“ダブり”のある状態です。また、「中学1年生・中学2年生」と分けると、「中学3年生」が抜けてしまいます。これは“漏れ”のある状態で、MECEとは言えません。

なお、ここでは分類例として、戸籍上の性別や学籍データに基づく単純化したモデルを想定しています。実際の社会環境においては、性自認の多様性(LGBTQ+など)に配慮し、こうした二者択一の分類が適切ではない場面も多くある点は注意が必要です。

後項で解説しますがMECEで大切なのは、目的に適した切り口を選ぶことです。個人の尊厳を重視する場面では、性別ではなく「居住地域」や「部活動の有無」など、別の軸で分類することが望ましいケースもあります。

MECEはなぜ重要?

ビジネスでMECEが重視されるのは、主にコミュニケーションと問題解決の質を高めるためです。

例えば、「中学生の学力の傾向を、男子学生・女子学生・中学1年生に分けて説明します」と言われたら、聞き手は「なぜその分類なのか?」と疑問を持ち、内容に集中できなくなるかもしれません。分類がMECEでないと、議論の前提に違和感が生じるのです。また、「中学生の学力が低下している」という課題を検討する際、数学や英語だけを分析し、国語を見落としたらどうなるでしょうか。もし国語の低下幅が最も大きかった場合、最優先で対処すべき問題を見逃してしまいます。

このように、ビジネスの現場では、物事を漏れなくダブりなく整理することが、正確なコミュニケーションや効果的な問題解決につながります。ここからは、そんなMECEのポイントを解説していきます。 

Point 目的に合わせて整理する

MECEの切り口は一つではありません。しかし、やみくもに分解すればよいというものでもありません。例えば、全社の従業員を分類する場合でも、

 ・人材配置を検討 → 「部署別(営業・開発・人事など)」
 ・福利厚生を検討 → 「ライフステージ別(独身・子育て層など)」

といったように、目的に応じて適切な切り口を選ぶ必要があります。重要なのは、「何のために整理するのか」を明確にしたうえで、意味のある軸で分解することです。そのためには、性別・年齢別・地域別など、多様な切り口やフレームワークの引き出しを持っておくことが有効です。

また、MECEは、突き詰めればいくらでも精緻に分解できます。例えば、中学生を性別で分け、さらに学年で分け、さらに血液型で分ける…という具合です。

しかし、MECEはあくまでコミュニケーションや検討を円滑にするための手段です。必要以上に細かい粒度や過剰な精度を追求しても意味がありません。整理すること自体が目的化し、「整理のための整理」になってしまっては本末転倒です。どれだけ美しく分類できても、それだけでは価値は生まれません。重要なのは、その整理を使って何をするのか、です。

最後に

若手コンサルタントであれば、一度は上司から「それ、MECEじゃない」と指摘された経験があると思います。そうした環境で鍛えられるうちに、あらゆる物事をMECEに整理しないと落ち着かなくなることもあります。筆者もかつて、Webサイトや飲食店のメニューを見るたびに、頭の中で再分類してしまう職業病を患っていました(今はほぼ完治しています)。

MECEは、あくまで思考と議論の質を高めるためのツールです。適切に活用すれば、問題解決力やロジカルシンキングは確実に向上していきます。弊社では、MECEを活用した実践的な問題解決やロジカルシンキングを体系的に学びたい方に向けて、コンサルスキルが身につく研修サービスも提供しています。ご関心をお持ちの人事・教育担当の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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執筆者

H.M.
H.M.コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルタント
ITやBPR領域でのコンサルティングを得意とする。新規領域でコンサルとしてのキャッチアップ能力の速さと無駄なことをしないスタンスで、周りを巻き込みながら最適なアプローチで課題解決をはかる。
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