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日本国内のコンサルティング市場規模は2兆3,422億円|コンサル市場規模2025年版~前半~

日本国内のコンサルティング市場規模は2兆3,422億円|コンサル市場規模2025年版~前半~

高成長を維持するも、領域別には「成長鈍化構造」が顕在化

毎年好評を得ている「日本国内におけるコンサルティング市場規模推定・予測」の情報を前半・後半の2本立てでお届けします。

前半となる今回は過去・現在の市場規模推定編(2017-2024年)、後半は将来の市場規模予測編(~2030)として、2部構成で日本国内におけるコンサルティング市場規模について分析しました。

なお、各社決算情報が出そろうタイミングで実施する都合上、2025年版は2024年度までの推定となります。

日本国内のコンサルティング市場規模について、本稿では特に下記3点に言及し、示唆についても述べております。

業界全体の市場規模
コンサル領域別の市場規模、占有率、CAGR(年平均成長率)
コンサル領域別の成長率変化

早く結果が知りたい!という方は、3章「日本のコンサルティング市場規模は、2兆3,422億円(2024年度)」からご覧ください。

「日本のコンサル市場規模」執筆の背景

当メディアでは2021年度から継続して「コンサル市場規模」の推定と予測を発信しています。ここでは、当コンテンツを投稿する目的と継続的に発信する意義を明示いたします。

投稿の目的
・国内コンサルティング業界にいる方々に業界の全容と今後を把握してほしい
・国内コンサルティング業界に興味・関心のある方々に業界の現況を知ってほしい
・上記の方々に今後の業界の動向を考える一助にしてほしい

継続発信する意義
・国内コンサルティング業界がどのような成長をしてきたか、どのような状況だったかを追うことが可能になる
・前年度の予測を検証し、その正確性や軌道修正の必要性を確認するため
・今後の業界リサーチの糧としたい

これまで同様、当メディア独自の確かな根拠に基づきデータを取得した上で推定・予測値を公開しております。国内コンサルティング業界の最新動向を継続的にウォッチする当メディアだからこそ提供できる情報です。発信内容を楽しんでいただけると幸いです。

過去の公開記事
(日本国内におけるコンサルティング市場規模 2023年版)
日本国内のコンサルティング業界規模は、1兆8,281億円|コンサル市場規模2023年版~前半~
日本のコンサルティング市場規模将来予測(2023‐2030)|コンサル市場規模2023年版~後半~
(日本国内におけるコンサルティング市場規模 2024年版)
日本国内のコンサルティング業界規模は、2兆円越え |コンサル市場規模2024年版~前半~
コンサルティング市場規模将来予測(~2030年)|コンサル市場規模2024年版~後半~

市場規模を推定にするにあたっての方針

基本方針は前回同様としていますが、市場規模推定に利用した各種データは2024年度のものを採用しています(決算公表している企業であれば2024年度有価証券報告書を利用するなど)。

1.全体アプローチ
ピックアップした主要調査対象企業の売上高を取得・推定。これら主要企業が市場全体に占める割合を公的統計情報から推定し、日本のコンサルティング市場規模全体を算定。具体的には以下の通り。

2.調査対象企業
●日本国内で活動する内資・外資の主要なコンサルティング企業
コンサルティング会社 カオスマップ2025を対象

3.調査対象企業の売上高推定方針
●推定方針
・企業公開情報(IR情報、統合報告書、Annual Report、会社案内、社員数、採用情報といった一次情報)から取得
・上記で取得できない場合は、弊社独自方針を基に売上高を算出(1企業でコンサルティング領域が複数存在する場合も考慮)

●外資売上高の考慮(外貨から日本円への換算)
・外資企業の売上高が外貨基準の場合、各社決算年月末日の為替レートで日本円に換算

●IT領域コンサルティングのコンサルティング以外の売上高考慮
・ITコンサルティング領域の売上高に含まれがちな、システム設計、開発、運用・保守などのコンサルティングに関わらない部分を極力排除。

4.市場規模の推定
経済産業省 経済センサス‐活動調査コンサル会社 カオスマップ2025掲載企業の売上高から、主要なコンサルティング企業が占める市場割合を推定

一方で後半の「日本のコンサルティング市場規模将来予測(~2030)」(仮題)では予測精度を高めるべく、多角的な視点を新たに取り入れています。

日本のコンサルティング市場規模は、2兆3,422億円(2024年度)

2017年~2024年で約2.4倍成長

図表1は、日本のコンサルティング市場規模の推定グラフです。

2024年度の日本国内のコンサルティング市場規模は2兆3,422億円と、前年度比+17%、2017年から2024年で約2.4倍の成長になります。年平均成長率(CAGR)は+13.0%で市場規模拡大が継続していることがうかがえます。
(2020年度の市場規模減少(前年比)はコロナに伴う一時的に投資意欲が低下)

図表1


市場規模を押し上げた要因

FAS・M&Aについては、件数増加にもかかわらず金額ベースの成長が鈍化していることは、案件の小型化(ディールサイズの低下)を示唆しており、市場構造の変化が進行していると解釈できます。

一方でSAPの2025年問題(2027年問題)への対応が本格化してきており、総合系・業務‐IT系が20%%の成長と市場を牽引していることが窺えます。

また、AI投資の加速も市場成長の構造的ドライバーとなっていると位置づけられます。BCGの調査では、日本国内で半数以上の企業がAIへの投資を計画していると伝えています。
BCG調査、3社に1社が2,500万ドル超をAIへの投資として計画

コンサルティング領域別の市場規模・市場占有率・CAGR

総合系による市場規模の押上げが継続

図表2は、2017年から2024年までの日本国内におけるコンサルティング市場規模を領域別に推定したグラフです。

図表2

2024年度のコンサルティング領域別市場規模、市場占有率、昨対比(2023-2024)、CAGR(2017–2024年)は、

・総合系:市場規模14,919億円、 市場占有率63.7%、昨対比20.4%、CAGR +15.9%
・戦略系:同3,006億円、 12.8%、昨対比6.9%、CAGR +14.2%
・業務・ビジネス系:同1,904億円、8.1%、昨対比12.4%、CAGR +8.0%
・シンクタンク系:同1041億円、4.4%、昨対比10.1%、CAGR +8.7%
・業務‐IT系:同1098億円、4.7%、昨対比28.1%、CAGR +7.8%
・FAS・M&A系と事業再生系:同629億円、2.7%、昨対比1.2%、CAGR +7.8%
・中小企業向け:同476億円、2.0%、昨対比20.0%、CAGR +6.5%
・組織人事系:同350億円、1.5%、昨対比14.2%、CAGR +12.1%

となっており、総合系と業務‐IT系が市場規模の押上げを牽引していることが分かります。

市場成長率の変化 ~領域別の市場規模前年度比から見えてくること

しかしながら、領域別の市場規模成長率(前年度比)の変化をみると、領域によって市場成長の変化が現れてきました

FAS(M&A系)および事業再生系

市場規模前年比(成長率)は前年度から引き続き成長が鈍化(+8.8%→1.2%)しています。
株式会社ストライクの調査(M&AOnline)によれば、件数は過去最高を更新しているものの、1兆円を超える大型案件の不足より金額は減少に転じています。

戦略系

市場規模前年比(成長率)は鈍化(+20%→7%)しています。
DXやAI導入が具体化フェーズに入り、純粋な戦略策定(上流)よりも、システム実装や業務定着化(下流・総合系領域)へ予算配分が移行したこと、物価高や円安によるコスト増を受け、企業が高額な戦略案件の発注を精査し、ROI(投資対効果)が明確な案件に絞り込む傾向が強まったことによるものと考えられます。

人事組織系

市場規模前年比(成長率)も鈍化(+40%→14%)しています。
人事制度の刷新やジョブ型雇用への移行支援といった大型プロジェクトが完了し、比較的単価の低い運用定着や研修支援へニーズが移り、「制度設計」から「運用」へのフェーズ移行。タレントマネジメントシステムなどのHR Tech、人事SaaSの普及による内製化が進んだことで、外部コンサルタントに依存せずとも、データ分析や要員管理を自社で行う企業の増加が要因と考えられます。

成長率の変化からもコンサル市場は総合系および業務・IT系が牽引役となり、成長ドライバーとなっていることが読み取れます。続いて採用に目を向けると、外資系・内資系で違いが見えてきました。

Big4は人員整理を実施

グローバルで見るとBig4は景気減速を警戒し、人員削減(レイオフ)を開始して利益確保をしています。特にFAS・M&A系、人事組織系での人員削減が目立ちます。
FAS・M&A系:2023年220名→2024年130名(前年比59%)
人事組織系:2023年810名→2024年697名( 前年比86%)

日本国内は積極的採用を実施

Big4が一部人員削減している一方で、国内のコンサルティング業界は経験・未経験問わず積極的な採用を行っています。

グローバルファームと国内ファームの採用動向については、以下の記事で詳しく述べています。
グローバルと日本の社員数推移から考察!コンサル業界の採用トレンドと今後の見通し|コンサルのホンネ

【コラム】 
国内コンサルファームの従業員数の増減率を、領域別に調べてみました。
業務‐IT系が116%の増加、続いて、業務‐ビジネス系が114%、総合系が113%と売上が伸びている分野でも従業員数は増加していました。唯一、減少していたのが戦略系で前年度比98%となっています。FAS・M&Aも107%と増加しているので、鈍化しているものの市場は拡大していると考えられます。

社員数に関する情報をさらに深堀りしたい方はこちらの記事をご参照ください。
Big4・アクセンチュアなどの主要総合系コンサルファームの国内社員数の一覧 [2025年度版] 
【2025年最新版】日本の主要コンサルティングファーム一覧:事業内容と規模が一目で比較できる早引き辞書

まとめ

本稿では、日本国内におけるコンサルティング市場規模推定・予測の前半として、「日本国内におけるコンサルティング市場規模推定(2017-2024年度)」について解説してきました。

・日本国内におけるコンサルティング市場規模は、2024年度2兆3,422億円
・CAGR(2017-2024)は+13.0%、市場成長率(前年度比)は+17.0%と依然市場は活況
・但し、コンサルティング領域別は、総合系と業務‐IT系が市場を牽引している。FAS(M&A系)および事業再生系は、件数は伸びているが、市場規模の成長は鈍化している。

本稿をご覧頂き、“日本国内におけるコンサルティング市場規模の今後の予測が気になる!“と感じていただけるようでしたら、次回公開予定の「日本のコンサルティング市場規模将来予測(2023‐2030)」(仮題)をご期待ください。

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執筆者

大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。
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大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。

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