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上場コンサルファームの決算情報 [2019年度決算版]
上場しているコンサルティングファームの2019年度の年次決算書を元に、コンサルティング業界の状況を考察してみたいと思います。なお、三菱総合研究所については9月決算となっておりますので、一覧上で2019年9月期決算情報を載せるのみにとどめております。
目次
1、2019年度 年間決算(コンサル事業のみ)
2019年度の通期を見てみると、各社順調に売上を伸ばしており、利益も大幅増となっています。上場しているファームに限らず、コンサル業界全体として2019年度は好調な成長傾向にありましたが、今年度(2020年度)はコロナウィルス感染症の影響から大きく様相も変わってくることが考えられます。
各社毎でもちろん状況が異なりますので、各社の決算短信をインプットに状況を纏めたものを後述2章に記載します。
<表1> 2019年度 年次決算
数値における上段は、会社全体としての数値表記となります。下段括弧()書きは、発表している会社のみとなりますが、コンサルティング事業のみの数値表記となっております。*単位百万円 *%は前年比
*ベイカレント・コンサルティングのみ経常利益の項目は税引き前利益となっています。
2、2019年度各社経営成績概況(コンサル事業のみ)
2019年度は、売上高39,612百万円 (前年度比11.6%増)となり、営業利益は良好な受注環境を背景に収益性が向上し、9,515百万円(同22.2% 増)となっています。
顧客のDXを支援するDXコンサルティングの創出と拡大を通じて顧客基盤の拡大と、グローバル領域におけるアジアの顧客基盤の拡大に努めた結果、DXコンサルティングやシステムコンサルティングが増加し売上増につながっています。
2019年度は、売上高32,978百万円 (前年度比35.7%増)となり、営業利益はDX関連の案件獲得が進み高付加価値化したことから、8,038百万円(同79.1% 増)となっています。
大幅な増収増益の要因として、人員増、高付加価値化が挙げられています。また、DXに取り組む日本企業が増加傾向となっており、それに伴いデジタル関連コンサルティングの案件が増加し、新たなサービスや業務改革の実行フェーズのニーズが徐々に拡大し、総合的な支援を提供していることも増収増益の要因の一つとなっています。
2019年度は、売上高16,003百万円 (前年度比20.1%増)となり、営業利益はDX関連の案件獲得が進み高付加価値化したことから、2,211百万円(同74.2% 増)となっています。
ERPクラウド化サービスなどの大型案件獲得や、新規のクライアントからのPMOプロジェクトの受注、コールセンター案件におけるサービスやプロダクトセールスの受注により順調に売り上げを伸ばしています。
2019年度は、売上高2,679百万円(前年度比123百万円増)、セグメント利益(営業利益)は967百万円(前年度比315百万円増)となっています。
戦略コンサルティングやM&Aファイナンシャル・アドバイザリーを提供するプロフェショナルサービス事業では、新規顧客を開拓し特定顧客への依存度を下げる等の施策により増収増益となっています。
最後に、数値表記等含めまして細心の注意を払っておりますが、間違い等ございましたらお手数をお掛けしますが、ご指摘のほどお願い致します。
典拠
2019年度
野村総合研究所
三菱総合研究所(2019年9月期)
[v105]
執筆者
-
外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。
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外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。