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グローバルファームの本社所在地どこやねん?|世界の都市に拠点をもつコンサルティングファームを紹介
グローバルに事業展開するコンサルファームの本社所在地を調査しました
グローバル本社を持ち、世界的規模の市場を持つコンサルファームは数多くあります。その代表といえるのが、PwCなどのビッグ4と呼ばれるファームです。本記事では、世界各国にグローバル本社を持つコンサルティングファームについて、領域ごとにまとめ、且つグローバル本社がどこにあるのかを紹介します。
グローバル本社を持つコンサルファームとは
コンサルティングファームとは、企業の抱える経営課題を解決に導く会社です。コンサルの種類は総合系や戦略系、IT系など、解決する課題の内容に応じて幅広く分類されています。
==分類について詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。==
グローバル本社を持ち、各国に支社を置いて世界的に事業を展開するコンサルティングファームも少なくありません。グローバル本社を持つコンサルティングファームとはどのようなものか、見てみましょう。
目次
世界的規模で事業展開するコンサルティングファーム
グローバル本社を持ち、世界規模で事業を展開するコンサルティングファームは、デロイトトマーツコンサルティングやPwCコンサルティングなどの「BIG4」を代表とする外資総合系をメインに、戦略系やIT系、人事組織系に多くみられます。
主にアメリカを本社にする企業が多く、最も古い歴史を持つアーサー・D・リトルは、およそ100年以上前の1886年にボストンで設立されました。
外資総合系のコンサルティングファーム
外資総合系ファームの特徴
外資総合系コンサルティングファームは、大規模でありグローバル本社をはじめ世界各国に多くの支社を展開しています。また、幅広いコンサルティング領域に対応しており、企業が抱える課題全般に対してコンサルティングサービスを提供します。
例えば、主に事業戦略やシステム化構想の策定などの上流フューズを手がけるほか、業務改善、財務などに関するあらゆるソリューションを提供し、各領域に特化した専門コンサルタントがチームを作ることで、クライアントの変革を総合的にサポートします。
なお、クライアントの多くは様々な業界の大企業で、長期的な大規模プロジェクトが組まれるケースが多いのが特徴です。
外資総合系コンサルファームと本社所在地一覧
主な外資総合系コンサルファームと本社所在地は、以下の通りです。
なお、Big4についてはコンサルティング、税務、法務などが別法人となっており、且つそれぞれの法人がグローバルと資本関係にはなく、メンバーファームとなっているケースがあります。その為、ここでは国内で我々が馴染みのあるコンサルティングを担う法人名を一覧上は取り上げさせていただき、本社所在地にはグローバルオフィスがある住所を載せるようにしております。
社名 | 本社所在地 |
---|---|
デロイトトーマツコンサルティング |
1 New Street Square London, EC4A 3HQ |
PwCコンサルティング | 1 Embankment Place London WC2N 6RH United Kingdom(イギリス/ロンドン) |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング | 1 More London Place,London SE1 2AF United Kingdom(イギリス/ロンドン) |
KPMGコンサルティング | Laan van Langerhuize 1-9, 1186 DS Amstelveen,The Netherlands(オランダ/アムステルダム) |
アクセンチュア | 1 Grand Canal Square, Dublin, Ireland, D02 P820(アイルランド/ダブリン) |
これらのうち、デロイトトーマツコンサルティング、PwCコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティングはBig4とも呼ばれ、もともとは大手監査法人です。
監査法人はクライアントの財務業績を把握し、経営の適正性や健全性をチェックするのが仕事です。必要とされるのは企業の経営状態を見極める知見であり、そこで培われた知見をもとに、企業の経営方針についてアドバイスを行うコンサルティング業務も担うようになりました。
アクセンチュアは世界50ヵ国にある200都市にオフィスを展開し、Fortune Global 500の上位100企業のうち89社を顧客にしており、Fortune誌の「世界で最も賞賛される企業」に20年連続で選出されるなど、高い実績と評価を持つコンサルティングファームです。コンサルティング以外にもシステム開発やBPOサービスなども大規模に行っています。
外資戦略系のコンサルファーム
外資戦略系の特徴
外資総合系のコンサルファームは、企業の経営戦略やM&A、M&A後の統合などをメイン業務としています。
企業全体の経営に関わる課題を解決に導くコンサルティングサービスを提供し、基本的に経営層とやり取りを行います。効果的な戦略を提示するだけでなく、その戦略をどう実行するべきか、具体的な知見や思考力が求められる仕事です。
近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環としてIT化・デジタル化の重要性が高まり、業務の改善やITシステムの導入など、本来は総合系が手がける領域に進出するコンサルファームも増えています。
==戦略領域について詳しく知りたい方はこちら==
外資戦略系のコンサルファームと本社所在地一覧
外資戦略系のコンサルファームと本社所在地は、以下の通りです。
社名 | 本社所在地 |
---|---|
マッキンゼー・アンド・カンパニー | 本社を持たず |
A.T.カーニー | 227 West Monroe Street, Chicago, Illinois 60606 United States(アメリカ/シカゴ) |
アーサー・D・リトル | Arthur D. Little Benelux NV/SA 56 rue des Colonies 8ème étage 1000 Bruxelles(ベルギー/ブリュッセル) |
ベイン・アンド・カンパニー | 131 Dartmouth Street Boston、Massachusetts02116(アメリカ/ボストン) |
ボストンコンサルティンググループ | 200 Pier Four Blvd, Boston, MA 02210 United States(アメリカ/ボストン) |
ローランド・ベルガー | Sederanger 1 80538 München Deutschland(ドイツ/ミュンヘン) |
マッキンゼー・アンド・カンパニーは67ヵ国・133以上の都市で展開されていますが、真のグローバル企業として本社を持たないという伝統があり、それぞれの支社がホームオフィスという位置付けです。
A.T.カーニーは世界41ヵ国と地域、63拠点にグローバルネットワークを擁し、戦略の策定からオペレーション、ITまで一貫したサービスを提供しています。
アーサー・D・リトルは人、テクノロジー、戦略を結び付け、グローバルに事業を展開。企業が直面する経営課題を対象にコンサルティングを実施します。
ベイン・アンド・カンパニーは、1973年に創設以来、国内およびグローバルのクライアントや多くの地方組織、そして非営利団体や世界のプライベートエクイティ・ファンドも支援しており、現在、世界40か国65拠点のネットワークを展開しています。
ボストンコンサルティンググループ(BCG)は50を超える国々の90以上の都市に拠点を擁し、進歩的なマネジメントコンサルティングで統合されたソリューションを提供しています。
ローランド・ベルガーはドイツのミュンヘンを拠点に、グローバル企業の長期的な成長に貢献するヨーロッパ最大級の戦略コンサルです。
外資IT系のコンサルファーム
外資IT系の特徴
IT系コンサルは、クライアントの経営課題をITシステムの側面から解決する使命があります。クライアントの課題がITによってどのように解決できるのか正確に把握することが必要であり、システム開発に関する知識が不可欠です。SEなどシステム構築の知見も求められます。
システム導入の提案や、ITを用いた企業戦略を策定し、扱う業務は戦略や経営改革など総合系コンサルと被る部分もありますが、システム構築による業務の効率化など、より細部にわたる企業の問題解決を担います。
近年は、企業の経営戦略の策定にはITシステムの導入が必須ともいえるため、戦略系コンサルとも事業領域が重なる傾向です。
==IT領域について詳しく知りたい方はこちら==
外資IT系のコンサルファームと本社所在地一覧
外資IT系のコンサルファームと本社所在地は、以下の通りです。
社名 | 本社所在地 |
---|---|
アイ・ビー・エム(IBM) | Armonk, New York 10504-1722 United States (アメリカ/ニューヨーク) |
キャップジェミニ | Place de l’Étoile – 11 rue de Tilsitt – 75017 Paris(フランス/パリ) |
ガートナー | 56 Top Gallant Road Stamford, CT 06902-7700 U.S.A(アメリカ/スタフォード) |
タタ コンサルタンシーサービシズ | TCS House, Raveline Street, Fort, Mumbai 400 001, Maharashtra, India(インド/ムンバイ) |
IBMはニューヨークを拠点とする世界最大級のコンピューターメーカーであり、培った最先端のテクノロジーとノウハウによりコンサルティングを行います。
パリを本社に置くキャップジェミニは、世界約50ケ国の拠点で35万人の従業員を擁し、コンサルティング、DX(デジタルトランスフォーメーション)、テクノロジー&エンジニアリングサービスなどを提供しています。
ガートナーは世界各国90以上の拠点に16,000人以上の従業員が在籍する企業。IT分野を中心とした独自のリサーチによる知見を元にコンサルティングも行います。
タタ コンサルタンシーサービシズはIT先進国であるインドを本社に置き、ITとデジタル技術を活用したビジネス変革を支援しています。
外資人事組織系のコンサルファーム
外資人事組織系の特徴
外資人事組織系は、人事領域に特化し、人事制度や人材開発に関する課題を解決します。人事に関する課題を分析して明らかにし、解決策を提案し、さらに実行支援まで行うケースもあります。
クライアントによって課題はさまざまであり、報酬制度・人事制度などの制度構築や人事マネジメント体制、人材育成体系の確立・整備、M&Aに伴う人事制度の統合など幅広い支援を行います。
近年の人材不足をうけ、人的リソースに関する戦略は多くの企業にとって重要な課題です。単なるコスト削減よりも、優秀な人材の育成や離職率の削減など、より高い目標を設定するケースが多い傾向といえるでしょう。
==組織人事領域について詳しく知りたい方はこちら==
外資人事組織系のコンサルファームと本社所在地一覧
外資IT系のコンサルファームと本社所在地は、以下の通りです。
社名 | 本社所在地 |
---|---|
マーサー | 1166 Avenue of the Americas New York、NY 10036、USA(アメリカ/ニューヨーク) |
タワーズワトソン | 51 Lime Street, London EC3M 7DQ, England(イギリス/ロンドン) |
コーン・フェリー・ヘイグループ | 1900 Avenue of the Stars Suite 2600 Los Angeles, CA 90067 USA(アメリカ/ロサンゼルス) |
エーオン | The Aon Centre, The Leadenhall Building, 122 Leadenhall Street, London, EC3V 4AN.(イギリス/ロンドン) |
マーサーは豊富な実績とグローバルネットワークを活かし、幅広い業種の企業や公共団体の組織改革、人事制度構築などを手がけています。
タワーズワトソンは全世界140ヵ国以上に展開する世界最大級の組織人事コンサルティングファームです。
コーン・フェリー・ヘイグループは、例えば、コンピテンシーやEQ(Emotional Intelligence)といった組織・人事コンサルティング分野でグローバルスタンダードになっている数々のコンセプトを生み出してきました。
エーオンは世界120ヵ国に拠点を持ち、人事制度や報酬制度の見直しを幅広く支援しています。
まとめ
グローバル本社を持つコンサル会社について、業務の領域別に特徴や本社所在地などを紹介しました。各社は領域別に分類されていますが、戦略系でも方針の立案だけでなく実行まで手がけたり、IT系でも戦略策定から実行まで携わったりするなど、複数のテーマを手がけるコンサルファームも少なくありません。
当メディアで取り上げているカオスマップでも言及しましたが、領域ごとにMECEに切り分けることが難しくなってきておりますが、把握しやすいよう各社を領域ごとにカテゴライズしてご紹介しました。
なお、本社の所在地住所については各社が本社と明示していないような場合には、登記上の住所を取り上げる様にしております。
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