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外資コンサルファームの海外拠点事情。グローバル展開数が多いファームとは?
外資コンサルファームは世界中にどれだけオフィスがあるの? 最もグローバル展開しているコンサルファームはどこ?
「外資コンサルファームのオフィス事情に興味はありますか…?」という質問に「はい、興味あります!!!」と答える人はそこまで多くないと思います。しかし、外資コンサルファームは、基本的にオフィス間で勤務国を変更する(トランスファーと言います)ことが可能です!国別の状況を加味し、どの国に進出しているかで各ファームの色合いも分かると思うので、参考になれば幸いです。
当サイトでは大手ファームの国内所在地マップが人気ですが、そのほかにもグローバルファームの本社所在地を調査した記事を公開しております。
今回は、McK(マッキンゼー)、BCG(ボスコン)、Bain(ベイン)、DTC(デロイト)、EY、PwC、KPMG、AC(アクセンチュア)、IBMについて触れていきます。(一部、厳密には「外資ではない」と言われてしまうものもありますが、ここでは簡便に「他国展開しているファーム」を外資と呼んでいます)
目次
どの主要国でも各ファームのオフィスは存在する
McK、BCG、Bain、DTC、EY、PwC、KPMG、AC、IBMの9ファームにおいては、アメリカ・中国・日本・ドイツ・イギリスのGDPトップ5の国にはオフィスがありました。
やはりコンサルティングのビジネスは、ある国での経済活動に比例してその市場規模も大きくなるので、GDPが大きい国にはオフィスを展開しているのでしょう。
主要国にオフィスがあると便利な点としては、大きく以下2つあります。
第一には、グローバル展開を試みる企業を「まるっと」支援できることです!
例えば、現在日本にのみ事業展開している企業があり、その国がグローバル展開する場合、多くのケースだと、やはり経済活動が活発な国を最初の展開国に選びやすいんですよね。そうすると、GDPが大きい国に展開することになりますが、グローバルにオフィスがあるコンサルファームの方がその際に支援しやすいです。
その背景には、GDPが大きい各国でもミクロでの市場動向はそれぞれ違うので、その各国にオフィスがあることで、国特有の市場ノウハウをため込むことができるということが挙げられます。
第二には、主要国内でのプレゼンスを高められることです!
簡単に言えば、「ある国では、XXというファームがかなりの数のクライアントを持っている。それによって、それらのクライアントは財務体質が改善されて企業価値が増大している。(だから、うちの会社もXXにコンサルティングをお願いしよう)」という状態にできるということです。(ACにおける日本の展開が好例ですね!)
主要国をGDPTOP10まで広げた際に、ACのみ韓国オフィスがない
次にMcK、BCG、Bain、DTC、EY、PwC、KPMG、AC、IBMの9ファームにおいて、前章に挙げた5カ国に加えて、インド、フランス、イタリア、カナダ、韓国まで広げてGDPトップ10で見たときのオフィス展開事情に触れていきます。
結論、基本的には9ファームにおいてGDPトップ10の各国にオフィスがありましたが、ACのみ韓国にオフィスがありませんでした。これについては、詳しく調べたところ、Accenture Korea(ACの韓国法人)が2016年に韓国のコンサルティング会社大手のMetanet社に買収されたそうです。(買収の理由は明らかにされていません)
歴史を振り返ると、各ファームの撤退判断も早く、また、キャップジェミニのように、一度撤退したものの経済状況を鑑み、再進出といった判断も早いです。
多エリアに展開している外資コンサルファームはどこか?
次に、一番多くのエリアに展開している外資コンサルファームはどこなのかについて見ていきましょう。
以下は、ファームごとの展開エリア数のグラフです。(国を含めたエリア単位で記載)
一番多くのエリアに展開していたのは、IBMでした。戦略ファームの展開エリア数が少ないのは想像できますが、ACも少ないですね。
図1 ファームごとの展開エリア数
最も展開しているIBMですが、同社では、ソフトウェア・ハードウェアを作っています。22年の上半期の売上高構成比はソフトウェア:コンサルティング:ハードウェア:その他=40%:32%:25%:3%の比率でした。
ここから見てもわかるように、同社はコンサルティング事業以外にも事業展開しています。特にソフトウェア・ハードウェアは、ビジネスを行うほぼ全ての企業に対して必須のものであるので、多くのエリアに展開するモチベーションが大きかったと思われます。
まとめ
外資コンサルファームのオフィス事情、いかがだったでしょうか?
個人的には、最初調べた時には「思ったよりもどのファームも多くのエリアに展開しているなあ…」でした。この記事を読んで、現在在籍するファーム・将来在籍予定のファームの展開エリアについて理解し、例えば「自分が将来転勤したい国はXXだけど、今自分が在籍するファームのXX国オフィスはどれくらいの収益なのだろうか。今後も成長余地はあるのだろうか」などをリサーチしてみると良いかもしれませんね!
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執筆者
- 新卒で外資系コンサルティングファームに入社。以来、現在まで一貫してHR領域のコンサルタント、リサーチャーとして活動。2022年に独立。趣味は筋トレとカリンバ。
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- 新卒で外資系コンサルティングファームに入社。以来、現在まで一貫してHR領域のコンサルタント、リサーチャーとして活動。2022年に独立。趣味は筋トレとカリンバ。