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コンサルファームの業界地図2025年版 | 68社掲載コンサル業界カオスマップ

コンサルファームの業界地図2025年版 | 68社掲載コンサル業界カオスマップ

全68社掲載、コンサルファームを網羅!注目の「組織・人事」領域をさらに詳しく分類

「コンサルティング会社カオスマップ」の最新版2025年版を公開致します。

生成AIやAIエージェントといった先端技術がトレンドとなっている2025年ですが、コンサルティング業界はこのAIトレンドの影響を強く受ける業界といえます。AIがコンサルに取って代わるというネガな見方も一部ではありますが、むしろコンサル各社はビジネスチャンスと捉えており、もしくはAI×コンサルをどう事業戦略や人材戦略に取り込むかという課題認識を持っている状況です。裏返せば、コンサル業界の成長は続くものと推測することができます。

そんな業界の今を見える化したのが「コンサル業界カオスマップ 2025年版」となります。コンサルファーム同士の統合などは起きておらず業界全体としては大きな変化はありませんが、最新のコンサル業界を見える化したカオスマップをご確認下さい。

コンサルファーム カオスマップ 2025年度版 見方と前提

カオスマップとは、特定業界における事業者を、項目に応じてカテゴライズした「業界地図」です。当社が提供している「コンサルティング会社 カオスマップ」では、コンサルティングファームの得意領域を5つに分類し、さらに詳細に中分類区分を設けています。

コンサルティングといっても様々な支援領域がある中で、今のコンサル業界を直感的に捉えられる内容になっており、業界構造をわかりやすく把握できます。

■複雑化する分類を、より実態に沿うように大分類・中分類にカテゴライ

大分類は「戦略系」や「組織・人事系」などの5分類で、マップの外周で区切りを表しています。

細分化した中分類では、2025年版から「組織・人事系」にも2つを新設しました。1つ目は、企業の組織戦略やチェンジマネジメント、人事制度再構築支援などを行う「戦略・制度」。2つ目は、昨今ニーズが高まっている人材開発企画や研修を実施する「人材開発」です。

「業務系」「組織・人事系」「FAS系」の3つの大分類に中分類が存在する形となり、全体としてコンサルティングを8領域に分けて表現しています。

■明確に線引きできない得意領域を矢印で表現

マップ上の矢印はカバーする領域を示します。矢印上にある企業群は同じ領域に属しますが、位置は順不同であり分類に沿うものではありません。

※弊社調査に基づき主たる領域を示していますが、実態はご自身でご確認いただくことをお勧めいたします。マッキンゼーなどもデジタル部門を作るなどしていますが、少々領域をカバーしている程度の場合には入れないようにしております。

■大手企業向けにコンサルティングサービスを提供しているファームに限定

大企業向けのコンサルティングを行う主要コンサルティングファームに限定し、ブティック系コンサルファームは掲載しておりません(ブティック系コンサルについては別コンテンツにてまとめています)。また、2025年版では、上場しているコンサルティング会社も網羅しました。

※当カオスマップを転載及び使用する際には、必ず出典として当記事のURLを載せていただくようお願い致します。
※当カオスマップ記載のロゴにつきましては、事前に各社様に事前許諾を得ていないものがございます。当マップへの掲載に問題がある場合は、大変お手数ですが「お問い合わせ」 よりご連絡ください。速やかに修正させていただきます。

なお、本マップで大分類と中分類でわけているコンサルティングの領域については、当サイト別記事にて詳しく解説をしていますので、こちらも併せてご確認下さい。

【考察】2025年におけるコンサル業界の現状と今後

足元は明るい業界成長

AIの急速な台頭はコンサル業界全体にとってはビジネスチャンスとなっており、しばらくの間、業界成長の源泉となりそうです。

ただし、AIが浸透してくることにより求められるコンサル人材も変わってくると予想され、採用は激化していくと考えられます。また、目まぐるしく変化する地政学リスクや最新テクノロジーへの対応は、これまで以上にコンサルファーム自身に求められるようになっています。従来の「人数 × 単価」に基づくビジネスモデルでは限界があり、業界成長もいずれ鈍化すると考えられます。

資本提携やM&Aの増加

これは主に大手ファームを取り巻くものとなりますが、AIやテクノロジーを取り込んでコンサル事業の成長続けていくには、所謂end to endのビジネスモデルを構築する体制が必要となり、手っ取り早い体制構築と上述の人材確保観点から提携やM&Aは増えていくと考えられます。また、BCG×伊藤忠商事やアビーム×住友商事のケースの様に、異なる業種で組むことで価値創出を広げようとする動きも広がるのではないでしょうか。

一方で、従来のコンサルのようにアドバイザリーの支援、業務改善支援、IT構築支援といったニーズも引き続き強くあるのは確かです。大手はそれらだけでは、成長に限界があるので上述の動きを取らざるを得ないでしょう。ブティック系や少数精鋭のファームは、従来通り特定領域への強みを活かした支援や、小回りの利く柔軟なサービスの提供により競争力を維持できるため、引き続き群雄割拠の状況が続きそうです。

業界内人材流動性低下

2025年の傾向となりますが、コンサルティング業界の中途採用における人材流動性がかなり低くなっています。コンサル各社は人材確保をしたいものの、基本的にコンサル経験者しか採らない状況にあり、一方で転職を検討するコンサル経験者が非常に少ない状況です。採りたいのに人材がマーケットに出てこないので、採用活動に苦しんでいるファームが多い印象です。

未経験やコンサル経験者でも一定年齢層で転職検討者はいるものの、門戸を開けているところは限られています。候補者目線で考えれば、そういった会社を探す(エージェントに紹介してもらう)、知名度だけで判断せずにきちんと検討する、未経験やシニア層に何が求められているのか考えてみるということは、これまで以上に重要となります。そうでないと、そもそもオファーが出にくい、仮に入社してもミスマッチにつながり易いからです。

カオスマップのコンサル業界分類と主要ファーム一覧

本カオスマップにおける領域の分類と主要ファームをご紹介します。コンサルティング8領域と、領域を超えて総合的にコンサルティングを行う「総合系」を加えた9カテゴリとなっております。

各社表記は、株式会社や合同会社などの表記は除き、日本語での正式名称に続き英語での正式名称、略称(一般的に略称が無い場合は省略)としています。また、日系ファームか外資系ファームかがわかるように日系ファームの企業名の前に★マークを付けています。なお、一般的には外資系と認識されているものの、会社の資本そのものは内資であるケースがありますが、今回はグローバルで存在する場合は外資として区別しています。

総合系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)  企業名(英語表記/略称)
【Big4】PwCコンサルティングPwC Consulting
【Big4】EYストラテジー・アンド・コンサルティング
EY Strategy and Consulting/EYSAC
【Big4】KPMGコンサルティングKPMG Consulting
【Big4】デロイト トーマツ コンサルティングDeloitte Tohmatsu Consulting/DTC
アクセンチュアAccenture Japan/AC
★ コダワリ・ビジネス・コンサルティングCodawari Business Consulting
★ クニエQUNIE
★ ベイカレント・コンサルティングBayCurrent Consulting
★ 日立コンサルティングHitachi Consulting/HCJ
★ アビームコンサルティングABeam Consulting/AB
★ シグマクシスSIGMAXYZ/SX
★ ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズCambridge Technology Partners/CTP

戦略系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記) 企業名(英語表記/略称)
ベイン・アンド・カンパニーBain & Company
マッキンゼー・アンド・カンパニーMcKinsey & Company/McK
ボストン・コンサルティング・グループBoston Consulting Group/BCG
A.T. カーニーA.T.Kearney/ATK
ローランド・ベルガーRoland Berger
アーサー・D・リトルArthur D Little JAPAN/ADL
★ ドリームインキュベータDream Incubator/DI
★ NTTデータ経営研究所NTT DATA INSTITUTE OF MANAGEMENT CONSULTING
★ FIELD MANAGEMENT STRATEGY
★ コーポレイト ディレクションCorporate Directions/CDI

業務(ビジネス)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
キャップジェミニCapgemini Japan
日本アイ・ビー・エムIBM Japan, Ltd.
★ レイヤーズ・コンサルティングLayers Consulting
★ INTLOOP
★ スカイライト コンサルティングSkylight Consulting
★ ライズ・コンサルティング・グループRise Consulting Group
★ グロービングGlobe-ing

業務(デジタル / IT)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
日本タタ・コンサルタンシー・サービシーズTata Consultancy Services Japan/TCS
★ TIS –
★ フューチャーFuture
★ Ridgelinez –
アバナードAvanade
★ シンプレクスSimplex
★ ビジネスブレイン太田昭和BUSINESS BRAIN SHOWA-OTA/BBS
★ ウルシステムズUL Systems
★ 電通総研DENTSU SOKEN
★ コアコンセプト・テクノロジーCore Concept Technologies/CCT
★ エル・ティー・エスLTS
★ マネジメントソリューションズManagement Solutions / MSOL

シンクタンク系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
★ 野村総合研究所Nomura Research Institute/NRI 
ガートナー ジャパンGartner
★ 三菱総合研究所Mitsubishi Research Institute/MRI
★ 日本総合研究所The Japan Research Institute/JRI
★ 大和総研Daiwa Institute of Research/DIR
★ 三菱UFJリサーチ&コンサルティングMitsubishi UFJ Research and Consulting/MURC

FAS(M&A)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーDeloitte Tohmatsu Financial Advisory/DTFA
PwCアドバイザリーPwC Advisory
EYストラテジー・アンド・コンサルティングEY Strategy and Consulting/EYSC
KPMG FAS
太陽グラントソントン・アドバイザーズGrant Thornton Taiyo Advisors Co., Ltd.
★ YCP Holdings
フーリハン・ローキーHoulihan Lokey
★ エスネットワークスES NETWORKS
★ レコフRECOF
★ クロスポイント・アドバイザーズCrosspoint Advisors

FAS(事業再生)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)  企業名(英語表記/略称)
★ 経営共創基盤Industrial Growth Platform/IGPI
★ フロンティア・マネジメントFrontier Management
★ 山田コンサルティンググループYAMADA Consulting Group
アリックスパートナーズAlixPartners
ロングブラックパートナーズLong Black Partners/LBP

組織・人事(戦略・制度)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
マーサー ジャパンMercer Japan
コーン・フェリー・ジャパンKorn Ferry
エーオンジャパンAon
ウイリス・タワーズワトソンWillis Towers Watson/WLTW

組織・人事(人材開発)系コンサルティングファーム

企業名(日本語表記)企業名(英語表記/略称)
★ コーチ・エィCOACH A
★ リンクアンドモチベーションLink and Motivation
★ グロービスGLOBIS

ブティックコンサルティングファーム

近年は、ブティック系ファームも増え競争が激化しています。ブティック系コンサルティングファームとは、小規模なファームを指し、大手コンサルファームから独立したコンサルタントを創業者とするファームや、ヘルスケアや財務などの専門分野に特化したファームなどがあります。

なお、本カオスマップでは規模は小さくても歴史あるファームに関しては掲載をしています。

ブティック系コンサルのカオスマップについては、近々2025年版を作成予定です。

なお、コンサルティング領域の違いや、コンサル業界全体を把握したい方は「図解即戦力 コンサルティング業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書」をぜひお読みください。Big4やMBBなどその他の主要コンサルティングファームにはどのような特徴があるのかなどを分かりやすく解説するほか、コンサルタントのキャリアパスなど、コンサル業界にまつわるあらゆる情報を網羅的に明示しております。

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なお、どのコンサルファームに相談するべきか悩ましい、今現在依頼をしているコンサル会社の支援が適切なのか判断しきれない等のお悩みをお持ちの事業会社所属の方がいらっしゃいましたら、当メディア運営会社にて提供しているコンサロンにご相談下さい。

[v321]

執筆者

大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。
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大谷内 隆輔
大谷内 隆輔コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長
アクセンチュアにてファーストキャリアをはじめ、以来20年超コンサル畑で事業戦略からITコンサルまで幅広くこなす。大企業の経営課題に対して包括的に俯瞰し、全体的なロードマップと解決に向けた推進に強みを持つ。

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