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アジャイル型にも適用可能に!プロジェクト従事者が知っておくべきPMBOK改訂内容とは|第5版から第6版へ
PMBOKの第6版への更新が実に5年振りに行われました
結論から言いますと、以下2点がPMBOK第6版の発表を見て思ったこととなります。
「ユーザサイド、開発サイド、経営陣やプロジェクトオーナー(PO)サイドと共通理解ができる」
「これでPMO業務の権威付けを行うことができる」
目次
1、アジャイル型プロジェクトへの対応
PMBOK5版までは、伝統的なウォーターフォールモデルのプロジェクト(以降PJ)向けのみでありましたが、第6版からはアジャイル型のPJにも適用できるような内容となっています。
デジタル化や様々なツールを用いることにより、以前に比べ格段に短時間でシステムをカットオーバーできるようになりました。その結果、厳格なウォーターフォールモデルより、トライ&エラーで進め改修を続け、カットオーバーを多段階にし、優先度の高い機能を早くリリースすることがPJに求められるようになってきています。
かたや、PJの現場をPMO目線で考察してみると
a. ユーザサイド
「早く動くものが見たい」であったり、「段階カットオーバーで良いから」と求められ、それに応じることにより、複数のウォーターフォールモデルPJが異なる工程で走っている状況をPMOが管理し、慢性的に人手不足に陥っていました。
b. 開発サイド
「管理のための管理はしたくない」であったり、「現場見ていればわかるでしょ」と言われ、担当者毎にどの工程でどんな作業をやっているのか把握したいのに怒られてしまう状況があります。開発サイドはとても忙しく、言い分も良く分かるため、PMOで巻き取ってしまう状況が多々あります。
c. 経営陣やプロジェクトオーナー(PO)サイド
管理方法や報告書の認識合わせをする際に複数のPJの経験で用いていたフレームワークで説明しますと、「どのような機関(有識団体等)がそのフレームワークをもって有効と言えるのか?」とトンチンカンな回答が来てしまいます・・・。
三者三様で、各サイドの意見はその通りではありますが、板挟みとなるPMOとしては苦しい状況が多くあるのです。
PMBOK6版が徐々に浸透していけば、上述a~cが解決できるものと今から期待をしています。
2、リスクへの対応
PMBOK5版までは、リスクに対して、PDCAの「P」部分までの記述に留まっていましたが、6版からは、「P」に加え「DCA」のサブプロセスが追加されています。
転ばぬ先の杖は有名なことわざですが、実際のPJでは嫌われてしまうものです。起きてもいないことに対して、工数を掛ける余裕は現場には無いからです。リスクを予見した所で、「たられば」に過ぎず軽く流されてしまうのです。他方、実際に問題が発生した時には大きな手戻りが顕在化している状態となり、PMOは何をやっているのかと非難の的になることも散見されます。
教訓を溜めて、次工程や他のPJと共有する方法が共通認識になり、実行されていけば、PMOは「たられば」を言うだけでなく、権威をもって業務にあたり協業できると確信しています。
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執筆者
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