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筆者が見た聞いた「クセ強すぎ」コンサルエピソード

筆者が見た聞いた「クセ強すぎ」コンサルエピソード

実際にあった”クセつよつよ”コンサル列伝

コンサルティング業界には、ロジックと資料の世界とは別に、なぜか語り継がれる「人」の物語が存在します。特に、古のコンサルやパートナークラスの“つよつよ”コンサルたちには、常識や限界を軽々と飛び越える武勇伝や破天荒なエピソードがつきものです。筆者自身が実際に見聞きした話の中には、笑っていいのか、学ぶべきなのか判断に迷うものも少なくありません。

本記事では、特定の個人が想起されない範囲で、実際にあったクセが強すぎるコンサルたちの行動や思考を紹介します。ビジネスパーソンとして、反面教師として読むもよし、胆力の源泉として味わうもよし。業界の裏側に転がるリアルな一面をお楽しみください。

資料は一枚、だが思考は百枚分

大量のスライドを準備した若手時代の筆者に、あるパートナーが返した指示は、実に極端でした。

「全部捨てて、一枚にまとめろ」という一言。

理由は単純で、枚数の多さは考えが整理されていない証拠だからです。情報を削る過程で、論点の弱さや思考の甘さが、容赦なく露呈します。減らせば減らすほど、ごまかしが効かなくなっていくのです。たった一枚でどのような表現をするのかで、その人の思考の深さがそのまま出てしまいます。

一枚に耐えうる論点だけが、本質として残るという哲学。枚数で勝負しているうちは、まだ考え切れていない、ということなのでしょう。

言われた通りに削り込むと、残業時間は倍増しました。増やすより減らすほうが何倍も難しいと、痛感した日々です。それでも、思考を言語化し切る力は、確実に鍛えられました。今でも資料が厚くなるたびに、あの一言が頭をよぎります。

クライアントより業界を愛している

ある古参コンサルは、クライアント企業の課題説明よりも先に、業界史を一時間語り始めました。

「この業界を理解せずに、経営は語れない」その信念の表れです。

市場の成り立ちから、過去の失敗、プレイヤー同士の因縁関係まで、話は一向に止まりません。用意されていた本題は、なかなか始まりませんでした。とはいえ脱線しているわけではなく、全ては目の前の経営課題につながっているという確信が、言葉の端々ににじんでいます。

クライアントは、圧倒されつつも頷き続けていました。気づけば、教わる側と教える側が入れ替わっているようでした。

知識量と熱量だけで、場の空気を一変させてしまう。理屈で説き伏せる前に、その情熱で主導権を完全に握ってしまったのでした。

炎上案件ほどテンションが上がる

普通なら敬遠される炎上案件を、嬉々として引き受けるパートナーも存在します。

「燃えているほど、価値がある」それが、彼の口癖でした。

トラブルの数や関係者の多さを聞くほど、むしろ目が輝いていきます。厄介な話ほど前のめりになるのだから、常人にはなかなか理解しがたい感覚です。誰もが避けたい案件が、彼にとっては一番のごちそうなのでした。

修羅場をくぐった数だけ市場価値が上がると、本気で信じている。その姿は、もはや職業病と言うほかありません。困難の大きさと自分の真価を、いつも同じ物差しで測っているようでした。

もちろんチームは疲弊しますが、最後は必ず形にしてしまう胆力がありました。周囲が振り回されながらも、結果として荒れた案件もきちんと完走させてしまうのです。

全てを仕事に捧げている

人生のほぼ全てを、コンサルという仕事に捧げている人もいます。早朝から深夜まで働き、カレンダーは予定で真っ黒。空いているマスを探すほうが難しいほどでした。

週末も顧客とのゴルフで埋まり、完全に仕事中心の日常です。オンとオフの境目は見当たりませんでした。家族を持ちながらも、その時間の大半は仕事に費やされ、家庭の運営は奥様のワンオペ状態だったはずです。

本人は「忙しい」「しんどい」と言いつつ、それでも生活を変える様子はありません。むしろ、その状態を少しだけ楽しんでいるようにも見えました。口では嘆きながら、手も足も止めない。そのちぐはぐさが、どこか本人らしくもありました。

営業出身らしく、顧客の前では常に満面の笑み。どれだけ多忙でも、その笑顔だけは決して崩れません。修羅場を幾度となく乗り越えてきた人だけが持つ余裕を感じました。

海外仕込みのストロングスタイルで仕事をする

最後に紹介するのは、海外で育ち、海外でキャリアを積んで日本に戻ってきた人です。

仕事観は極めてシンプルで、「働く目的は金を得ること」だと明言していました。建前を挟まないその一言は、聞いていて妙にすがすがしいものでした。

評価や昇進につながる仕事かどうかを上司に確認し、それ以外は一切やらない。頼まれ仕事を断るときも迷いがなく、その徹底ぶりは、いっそ気持ちいいほどでした。何をやらないかを決めているからこそ、やることに集中できるのでしょう。

合理性と割り切りは、日本的な空気の中では明らかに異質です。それでも結果を出し続け、着実に昇進していきました。

そして周囲も、その姿勢を受け入れ、むしろ刺激を受けていた印象です。会社に一人いるだけで、周りの人の価値観を揺さぶってしまう、そんな存在だったと言えるでしょう。

真似する必要はないが、学びにはなる

クセが強すぎるコンサルたちのエピソードは、単なる笑い話では終わりません。常識を疑い、自分なりの仕事観を徹底的に貫く。その極端さが彼らを“つよつよ”たらしめている理由なのでしょう。

全てを真似する必要はありませんが、仕事に向き合う姿勢の一部は、確実に学びになります。ビジネスの現場では、正解よりも覚悟が問われる場面がある。その事実を、彼らは身をもって示しているのかもしれません。

[v368]

執筆者

協業パートナー(M)様
外資系メーカー、ITベンチャー、コンサルティング会社を経て、フリーのコンサルタントとして独立。
新規事業開発、新規参入に向けた戦略立案、社内マーケティング施策の立案・実行推進、営業施策の支援などの経験を有する。
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協業パートナー(M)様
外資系メーカー、ITベンチャー、コンサルティング会社を経て、フリーのコンサルタントとして独立。
新規事業開発、新規参入に向けた戦略立案、社内マーケティング施策の立案・実行推進、営業施策の支援などの経験を有する。

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