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2026年、夏の休暇に読みたいコンサルにおすすめの本 │ 書籍紹介シリーズ
「AI」と「半導体」――2026年の論点を、まとめて3冊で押さえる
今年もお盆の季節がやってきました。長期休暇を取れる方も、どこも混んでいるので自宅でゆっくり過ごすという方も、過ごし方は様々ではないでしょうか。そんなまとまった時間に、知識をインプットしてみてはいかがでしょうか。
今年もメイントピックはAIとなっています。AIエージェント、そしてフィジカルAI。特にこの2つのキーワードが、2026年前半に出版された書籍のタイトルに揃って並ぶようになりました。
そこで今回は、最近相次いで出版された2冊に、それらを読み解く土台となる1冊を加えた計3冊をご紹介しますコンサルワークに活きる知識獲得の一助になれば幸いです。
アクセンチュアの全面監修による、企業のAI活用の最前線をまとめたムック形式の1冊です。監修は、アクセンチュアでAIセンター長を務める保科学世氏。本書は、ムックならではの構成で、対談・インタビュー・ケーススタディ・論考が混在した読みやすいつくりになっています。
コンサルタントにとって有用なのは、4章かと思います。4章では「AI導入の壁を突破せよ」として、実証実験で終わらせないための導入プロセスや、AIコンサルタントによる「企業はなぜ躓くのか」という考察が展開されています。生成AI案件でPoC止まりになってしまう構造的な理由と、その突破口が実務者の言葉で語られています。また、第2章の若手コンサルタント座談会:「加速が前提」の世界で、私たちが磨くべき「力」は、自身のキャリアを考えるうえでも示唆に富む内容です。110ページと分量も手ごろで、夏休みの初日に一気に読み通すのに向いています。
フィジカルAIをテーマとしていますが、切り口は「半導体」です。EYストラテジー・アンド・コンサルティングの半導体サブセクターリーダーとインテリジェンスユニットリーダーの2名による共著で、半導体の基礎から産業構造、サプライチェーン、地政学、輸出規制、そしてフィジカルAIがもたらす影響までを一気通貫で整理しています。
本書の特徴は、半導体という技術トピックを技術解説で終わらせず、サプライチェーン・地政学・ESG・AIという複数の経営テーマをフィジカルAIという軸で横断的に論じている点にあります。製造業や電機・自動車のクライアントを担当している方はもちろん、調達・SCM領域のプロジェクトに携わる方にとっても、経営層と会話するための共通言語を得られる1冊と言えるでしょう。
最後の1冊は、これまでの2冊とは毛色が異なります。まず正直にお断りしておくと、本書は2023年2月刊行と、少し古い書籍です。原著「Chip War」が世に出たのは2022年で、生成AIブームが本格化する直前であり、AIエージェントもフィジカルAIも登場しません。それでも本書を挙げるのは、上の2冊を読むための土台として有用だからです。
本書が描くのは、トランジスタの発明から現在に至るまでの、半導体をめぐる約70年の国家と企業の攻防史です。テキサス・インスツルメンツやインテルの創業期、日本の半導体産業の台頭と凋落、台湾TSMCの誕生、そして米中対立へ——技術史であると同時に、優れた産業史・地政学のノンフィクションになっています。552ページと厚めですが、物語として読ませる筆致で、まとまった休みにこそ向いている本です。
半導体やAIのように進歩の速い領域では、新しい本ほど価値があると考えがちです。ですが、こうした変化の激しい領域だからこそ、変わらない部分を押さえた本の価値はむしろ上がります。最新動向を追った本は半年で古びますが、産業構造がどう形づくられ、各国がなぜその一手を選んだのかという力学は、そう簡単には変わりません。なぜ日本の半導体産業は競争力を失ったのか、なぜ台湾に生産が集中したのか、なぜ米国は輸出規制という手段を選ぶのか。この歴史的経緯を知っているかどうかでニュースの読み方も変わってくるはずです。
まとめ:3冊を縦と横で読む
「AIドリブンの極意」でAI活用の現在地と実装の勘どころを押さえ、「半導体が決めるフィジカルAI」でそれを支える産業構造と地政学を横に俯瞰する。そして半導体戦争で、その構造がどう形づくられてきたのかを縦に遡り把握する。そんなイメージで今回の3冊を捉えてもらうと良いかもしれません。断片的だったニュースが一本の線でつながる感覚が得られると思います。
[v319]
執筆者

- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルキャリアカンパニー
-
外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。
執筆者

- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルキャリアカンパニー
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外資自動車メーカー2社を経験した後、コダワリにジョイン。
コンサルティングワークもこなす傍ら、人材紹介事業の事業責任者やコダワリの人材開発業務や採用統括業務など含めて幅広に従事。
















