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フリーのコンサルタントが支払うべき税金とは?|独立前に知っておきたいおカネの話
独立前に要チェック!フリーコンサルの税金・社会保険・手取りの話 ~税金編~
フリーランスのコンサルタントが支払う税金について解説します。税金に関して、ファームに所属する会社員の立場だと、給与明細の所得税・住民税の欄を見て「うおっ、こんなに引かれてるの?」と驚愕するぐらいではないでしょうか。しかし、独立後は税金に関する知識を備えておかなければいけません。本記事では、コンサルタントとして独立したら「どんな税金があるのか?」「税金の計算てどうやるの?」といった疑問に対して、分かりやすく説明していきます。
目次
会社員とフリーランスの支払う税金の違い
会社員とフリーランスが支払うべき税金は以下になります。
所得税 | 住民税 | 消費税 | 個人事業税 | |
会社員 | 〇 | 〇 | ー | ー |
フリーランス | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
会社員でもフリーランスでも、所得税・住民税を支払う点は一緒です。フリーランスの場合は、加えて消費税・個人事業税が発生します。
<消費税>
インボイス制度の適格事業者となっているかなど条件により変わってきますので、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
<個人事業税>
コンサルタント業の個人事業税は事業所得の5%。事業主控除として290万円が控除されるので、計算式は以下となります。
個人事業税:(事業所得-290万)× 5%
これら税金は「そういう税金があるんだな」ということを把握し、詳細は必要に応じてネットで調べればよく、不安であれば税理士や有識者に相談するようにしましょう。 ちなみに、消費税はクライアントに請求・受領したものをプールしておき、1年に一度まとめて支払うことになります。消費税分を使い込んでの夜の豪遊などはやめましょう(笑)
会社員とフリーコンサルの税金の合計を比較してみた
35歳・独身・一人暮らし・東京都中央区在住の人物が、2023年度の税金を支払う前提で算出しました。なお、給与とコンサルフィーはイコールという前提です。また、フリーコンサルは、すべて準委任契約にて受注しており、税務申告は青色申告、経費は200万円計上、控除は基礎控除のみとします。
■年収(売上)800万円のケース(年額)
コンサルファーム 勤務 |
フリーコンサル | |
所得税 | 約46万円 | 約55万円 |
住民税 | 約57万円 | 約56万円 |
個人事業税 | 約16万円 | |
消費税 | ※インボイス非登録 | |
合計 | 約103万円 | 約127万円 |
■年収(売上)1,500万円のケース(年額)
コンサルファーム |
フリーコンサル | |
所得税 | 約209万円 | 約270万円 |
住民税 | 約125万円 | 約126万円 |
個人事業税 | 約50.5万円 | |
消費税 | 約30万円 ※2割特例適用 (仕入れ税額控除 80%) |
|
合計 | 約334万円 | 約476.5万円 |
税金に関しては、いずれの年収でもフリーランスの方が高くなりました。コンサルがフリーランスになった場合、月の単価をファーム勤め時代の年俸÷12よりも高く設定するのが通例ですので、そもそも支払うべき税金の金額は会社勤めの時よりも高くなります。
つまり、フリーランスには節税の意識が欠かせないことが分かります。iDeCoやふるさと納税などを活用しながら、節税対策もしっかり行いましょう。
なお、社会保険料等なども考慮すると手取りの金額は異なってきます。「社会保険料」「手取り」に関してまとめた記事もご確認ください。
税金に怯えないために、確定申告を仮でやってみる
なにごとも知らないと過度に怯えるものです。ですので、1回やってみて、感覚を掴むというのが大事です。税金も例外ではありません。あまり世間でやる人は多くはないようですが、案外、効果的と考えられる「確定申告を仮でやってみる」という手法をご紹介します。大きくは3つのステップとなります。
Step1: 国税庁の確定申告サイトに行き、何を入力すべきか知る
コンサルたるもの、アウトプットイメージが大事ということで、国税庁の確定申告サイトに行き、決算書・収支内訳書など、最終的に出さねばならない書類を作ってみましょう。
この時点では、数値などは仮でよいです。あくまで、ゴールから逆算するために、ゴール(最終的に何を出さねばならないのか?どんなデータを準備すればよいのか?)を把握できればよいのです。
Step2: 仮に約1カ月分の帳簿をつけてみる
次に、手元にある領収書と請求書をかき集めましょう。1ヶ月分もあれば、充分かと思います。そして、会計ソフトに1ヶ月分の売上と経費を仮入力してみます。この時点で「会計ソフトの必要性」や「基本的な簿記知識の必要性」を、1年後の確定申告の時期を待たずして実感することができます。
会計ソフトはネットで調べればフリーのものが出回ってますし、簿記知識もこの機会に最低限、仕訳ができるぐらいは会得しておきましょう。
Step3: 国税庁の確定申告サイトで、収支内訳書・確定申告書を出してみる
帳簿データが揃ったら、国税庁の確定申告サイトに行き、データを入力していきましょう。帳簿データを12倍して1年分として入力してみるとよいかと思います。そして、収支内訳書・確定申告書を出してみます。確定申告書を見れば、1年後に支払うべき税金のイメージがつかめるかと思います。
ちなみに、筆者知人のフリーコンサルは、上記を簡単な作業手順書にまとめ、毎年使いまわしています。1年に1回しかやらないので、忘れがちであり、毎年ゼロベースでやり始めると工数が馬鹿にならないためです。
決算・税務申告めんどくさいというそこのあなた
確定申告の業務は、めんどくさいと思うのが正直なところでしょう。フリーコンサルは売上が単発なので(1ヶ月1件程度で、多くても2件程度だと思いますので)、申告作業としては楽な分類ではあるものの、それでもめんどくさいのが実際です。
税理士に頼んでも、税理士のランクにもよりますが、5~15万程度が相場です。なので、税理士先生に頼んでしまうのも一つの手段であり、その分売上に繋がるアクションをするほうが良いかもしれません。(決して税理士協会の回し者ではありません)
今回は、フリーランスのコンサルの税金についてまとめてみました。総じて、知らないと不安なものですが、概要を掴んで1回やってみれば、なんてことはありません。確定申告の時期が来て、慌てないよう、コンサルらしく、事前検証して感覚を掴んでおくことをオススメします。
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次回はフリーコンサルの社会保険について触れたいと思います
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