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2026年上期|コンサル×AIの最新動向5選 AIエージェント・AIガバナンス・フィジカルAI

2026年上期|コンサル×AIの最新動向5選 AIエージェント・AIガバナンス・フィジカルAI

生成AIからAIエージェントへ、コンサル×AIの現在地

2026年、生成AIを取り巻く環境は大きく変化しています。企業における生成AI活用は、文章や資料の作成を支援する「業務効率化ツール」の段階から、AIエージェントによる業務自動化や、経営・事業そのものを変革する段階へと進みつつあります。

こうした変化は、コンサルティングファームの発信にも表れています。当サイトでは、Big4やアクセンチュア、BCG、KPMG、PwC、EY、ガートナーなどが発信する生成AI関連のニュースを「月刊生成AI」として継続的に紹介してきました。これらのニュースを追うことで、コンサル業界におけるAI活用の変化が見えてきました。

そこで本記事では、2026年上期のニュースを振り返りながら、「コンサル×AI」の動向を5つの潮流として整理します。

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2026年上期の「コンサル×AI」5つの潮流 

2026年1月~7月の発信を俯瞰すると、特に以下の5つが目立ちました。

  1. 生成AIからAIエージェントへ
  2. PoCから実装・全社展開へ
  3. AIガバナンスが競争力の一部へ
  4. 業務特化型AI・フィジカルAIへ領域が拡大
  5. AI時代に合わせて人材・組織そのものが変化

単に「生成AIを導入する」ことから、AIを組み込んで企業の業務や組織をどう変えるかへ、コンサルティングのテーマが広がっていることが分かります。 

1.生成AIからAIエージェントへ

2026年上期の大きなキーワードの一つが、AIエージェントです。

1月には、デロイトがAIサービスに関連する規制調査を自動化するAIエージェントを開発。KPMGは「暗黙知の形式知化エージェント」、フォーティエンスはAIエージェントを活用した新規事業企画評価サービスを提供しました。

2月には、三菱総合研究所がAIによるPC操作エージェント技術の有効性を確認。3月にはKPMGがAIエージェント管理態勢構築支援サービスを本格展開し、BCGの調査では企業が2026年のAI投資を倍増させ、そのうち30%以上をAIエージェントに充てる計画が示されました。

さらに7月には、ガートナーがAIエージェントによるエンタープライズ・アプリケーション市場への影響を指摘。AIエージェントが複数のソフトウェアを選択・実行することで、従来のSaaS市場や企業のIT投資にも変化をもたらす可能性が示されています。

これまでの生成AIは「人間の仕事を支援する」側面が強いものでした。

一方、AIエージェントは、人間から指示を受けて情報収集や判断、システム操作など複数のタスクを連続して実行する存在です。

そのため、コンサルティングファームに求められる支援も、生成AIツールの導入支援だけではなく、AIエージェントを前提とした業務プロセスの再設計や、管理態勢の構築へと広がっています。

2.PoCから実装・全社展開へ

もう一つの大きな変化が、「試すAI」から「使い続けるAI」への移行です。

生成AIはこれまで、多くの企業でPoC(概念実証)を通じて活用可能性を検証する段階にありました。

しかし2026年上期には、実際の業務への組み込みを支援する動きが目立ちます。

例えば2月には、アビームコンサルティングが山梨県の生成AIを活用した職員アシスタントの構築を支援。3月にはアクセンチュアがダイセルの技術開発領域に生成AIを活用し、5月にはアクセンチュアがマイクロソフトとともにAIの迅速な全社展開を支援する取り組みを発表しました。

6月にはPwCがAIを活用した業務効率化診断サービスを展開するなど、AI導入そのものではなく、「どの業務にAIを組み込めば価値が出るのか」を見極める支援も登場しています。

7月の月刊生成AIでは、BCGやガートナーの発信を踏まえ、「AI活用の成熟度格差が鮮明に」というトレンドを取り上げました。

AI活用は「導入したかどうか」ではなく、定着させ、実際に成果を生み出せているかが問われる段階に入っています。

これはコンサルティングファームにとって、AI導入支援からAIトランスフォーメーション支援への領域拡大を意味します。

3.AIガバナンスが競争力の一部へ

AIの活用が広がるほど重要になるのが、AIガバナンスです。

2026年上期には、AIを「導入する」ニュースと並んで、AIを安全かつ継続的に運用するための仕組みに関する発信が増えました。

1月にはEYが「責任あるAI」のガバナンスと事業成果の関係について調査を発表。3月にはKPMGがAIエージェントの管理態勢構築支援を本格展開しました。

4月には、アクセンチュアとAnthropicによるAI駆動型サイバーセキュリティ運用の高度化支援や、ガートナーによるAIエージェントのセキュリティに関する発信が登場。AIエージェントそのものが新たなセキュリティリスクになり得ることも意識されるようになりました。

そして6月には、EYによる生成AIリスク検証サービスやAIガバナンス構築支援、PwCによるAIリスクガバナンスアーキテクチャの研究開発など、AIガバナンスが一つの大きなコンサルティングテーマとして浮上しています。

今後は、AIを導入する企業と導入しない企業の差だけでなく、AIを安全に、迅速に、全社で活用できる企業とそうでない企業の差が広がる可能性があります。

その意味でAIガバナンスは、単なるリスク管理ではなく、AI活用を加速するための経営基盤になりつつあります。

4.業務特化型AI・フィジカルAIへ領域が拡大

生成AIの活用領域が広がっていることも、2026年上期の特徴です。

初期には汎用的なチャットボットや文章生成が中心でしたが、2026年には特定業務・特定業界に特化したAIが目立つようになりました。

1月にはPwCと第一法規が税務領域に特化した生成AIチャットボットを共同開発。2月にはアビームが自治体向けの職員アシスタントを支援しました。

5月にはKPMGが新規事業開発向けAIエージェントや、ロボット×フィジカルAIによるオペレーション・メンテナンス高度化支援を発表。7月にはPwCがホーユーにAI需要予測ソリューションを導入するなど、AIの活用領域はより具体的な業務へ入り込んでいます。

また6月には、BCGがAIを活用した「未来型工場」に関する分析を発表し、AIを活用した工場では生産性が最大60%向上する可能性を示しました。

つまり、AI活用はオフィスワークだけにとどまりません。

製造、物流、金融、行政、セキュリティなど、現場の業務そのものをAIで変える方向へ広がっています。

コンサルティングファームにとっても、AI×業界知識、AI×業務改革、AI×ロボティクスなど、従来のコンサルティング領域との掛け合わせが重要になっています。

5.AI時代に合わせて人材・組織そのものが変化

AIは業務だけでなく、人材や組織にも影響を与えています。

5月にはデロイトの調査で、経営・事業幹部の採用において「生成AI活用スキル」が影響するとする回答が約8割に達したことが紹介されました。PwCも、生成AI活用の「質」を可視化するサービスを展開しています。

6月にはBCGの調査で、AIによって仕事に求められるスキルが変化したとする回答が72%に達しました。

AIによって単純に仕事がなくなるというよりも、AIを使いこなしながら仕事を進めることが前提になると考えたほうが実態に近いでしょう。

そのため、企業に求められるのはAIツールの導入だけではありません。

  • AIを使える人材の育成
  • AIを前提とした業務設計
  • 人とAIの役割分担
  • AI活用を評価するKPIの設計
  • AIエージェントを管理する組織体制

など、人材・組織・業務を一体で変革することが重要になります。

これはまさに、従来からコンサルティングファームが得意としてきた領域です。

2026年上期の「月刊生成AI」を月別に振り返る

2026年1月から7月までの「月刊生成AI」で取り上げたニュースをもとに、コンサル×AIの動向を整理しました。各月の詳しいニュースやトピックについては、以下の記事もご覧ください。 

2026年上期の「コンサル×AI」を一言で表すと?

2026年1月から7月までの月刊生成AIを振り返ると、コンサルティングファームのAIビジネスは、

「生成AIを導入する」から「AIを前提に企業そのものを変える」へ

と進化しているといえます。

これまで2026年の変化
生成AIAIエージェント
PoC実装・定着
個別業務の効率化業務プロセス全体の変革
汎用AI業務・業界特化型AI
AI導入AIガバナンスまで含めた運用
AI人材の育成人とAIの役割再設計
オフィス業務製造・現場への展開

特に重要なのが、「AIそのもの」から「AIを使って企業をどう変えるか」へ論点が移っていることです。

AIエージェント、AIガバナンス、業務特化型AI、フィジカルAI、AI人材――。

2026年上期にコンサルティングファームが発信したテーマは、一見すると別々に見えます。しかし、その根底には「AIを企業活動の中に組み込み、継続的に価値を生み出す」という共通した方向性があります。

AIは「ITテーマ」から「経営変革テーマ」へ

2026年上期のコンサル×AIの動向を振り返ると、生成AIはすでに単なるITツールではなく、企業変革を左右する経営テーマになっています。

特に今後は、AIエージェントの普及によって、人間がソフトウェアを操作するという従来の業務のあり方そのものが変わる可能性があります。7月にはガートナーも、AIエージェントがSaaS市場や企業のIT投資に大きな影響を与える可能性を示しています。

一方、AI活用が進むほど、ガバナンスやセキュリティ、人材、組織などの課題も複雑になります。

こうした「AIを導入する」だけでは解決できない経営課題こそ、今後のコンサルティングファームにとって大きなビジネス機会になるでしょう。

2026年下期は、AIエージェントの本格的な業務実装に加え、フィジカルAIや業務特化型AI、AIガバナンス、人材・組織変革など、AIを企業活動へ深く組み込む動きがさらに進むことが期待されます。

[v372]

執筆者

白木 美智子コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー 営業
大手製鉄所協力会社の営業職、経理総務職を経験。別事業会社では採用マネージャーとして新卒および中途採用業務などを経験。
コダワリ・ビジネス・コンサルティングへ入社後は営業メンバとして現場を経験し、現在は営業部長として従事している。
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白木 美智子コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルティングカンパニー 営業
大手製鉄所協力会社の営業職、経理総務職を経験。別事業会社では採用マネージャーとして新卒および中途採用業務などを経験。
コダワリ・ビジネス・コンサルティングへ入社後は営業メンバとして現場を経験し、現在は営業部長として従事している。

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