No More 指摘。Mupがレビューで本当に見ている3つのポイント
いつもレビューで指摘されるのは、スキルではなく心構えが原因?
徹底的なフィードバックを通して圧倒的な成長につなげるコンサル文化。昨今はそのカルチャーも薄れてきているとはいえ、指摘を浴び続ける状態から抜け出せない若手コンサルの方もいるのではないでしょうか。
指摘というと「検討漏れ」や「伝わらない資料」などが真っ先に思い浮び、思考力やドキュメンテーションといったスキル面がフォーカスされがちです。しかし、実際にはコンサルタントとしての心構えが身についておらず、指摘につながっているケースが意外とあります。そこで今回は、レビューを受ける前提として必要な心構えを、Mup視点で解説していこうと思います。
目次
レビューの心構え① :クライアント視点を持てているか
コンサルのタスクは、分析もヒアリングも資料作成も、最終的にはすべてクライアントへの説明に行き着きます。だからこそMupがレビューで気にしているのは、常に「クライアントがどう思うか」です。この前提が抜け落ちているタスクやレビューは成立しません。これは自ファーム内のレビューであっても同様です。具体的には、以下の観点をMupは気にしています。
- クライアントにとって価値があるか?
- クライアントに理解してもらえるか?動けるか?
- クライアントの懸念点をおさえているか?
ここで注意が必要なのは、「クライアントがどう思うか?」であって「Mupがどう思うか?」ではないことです。Mupとのレビュー・指摘対応を繰り返すうちに、いつしかMupのレビューを通すことが目的になってしまう人がいますが、これは本質的ではありません。クライアント不在の検討は、誰のためにコンサルをしているのかを見失っている状態です。 クライアント視点が考慮できているかを客観的に見直すポイントを意識して作りましょう。
レビューの心構え② :Mupではなく「自分の仕事」として責任を持つ
任されたタスクに当事者意識を持てているかどうかも、指摘の質を左右します。 例えば、「最後はマネージャが資料修正して説明するからこの程度でいい」や「ここから先は自分の仕事ではないのであとはマネージャが考えて」といったスタンスは当事者意識に欠けていると言わざるを得ません。このようなスタンスは、口には出さずとも、レビュー時の態度・検討の深さ・成果物の品質からレビュアに伝わっています。レビュアも人間ですから、このようなスタンスで一緒に仕事をしていると正直なところ気持ちが乗りませんし、指摘の火力も意図せず上がってしまうものです。
そのため、現時点でスキル不足であっても「自分がクライアントだったらこうする」と自信をもって提案できるまで思考し続けるスタンスがまず何より大事です。一方で「Mupがメンバのタスクに責任を負う役割であり、自分は言われたタスクを遂行するだけ」と考えていると、大体うまくいきません。「Mupの指示通りだからこれでよい」という他責思考は、無意識の内に仕事の質を下げ、さらなる指摘を呼び込みます。実際の最終責任はMupが負うものですが、だからこそ「自分主体で仕事を進め、自分の仕事を磨き込むためにMupを使い倒す」くらいの貪欲な姿勢を持つくらいがちょうどいいのです。
レビューの心構え③:指摘は成長の糧にする
最後にもう一つ、心にとどめておいてほしいことがあります。それは、指摘を「自分が否定された」と受け取らないことです。実務の中では伝わりにくいかもしれませんが、Mupの指摘の多くは、クライアントへの価値提供のため、そして、レビュイの成長につなげることを目的としています。指摘は検討や資料の中身に対するものであって、あなたの人格を否定するものでは決してありません。
ここを混同すると、指摘を受けるたびに必要以上に落ち込み、次第にレビューを避けたくなってしまいます。レビューに消極的になると、本来必要なタッチポイントを設けない、場当たり的に対応する、というようなアクションにつながり、かえって指摘を受け続けるという悪循環になることもあるので要注意です。
特に、コンサルになる人は、それまで優秀と評価されてきた人も多いかと思います。そんな方ほど、プライドを優先してレビューを避けると、フィードバックの量が減り、成長の機会を失ってしまいます。逆説的ですが、指摘を減らすためには、まず指摘をきちんと受け止めて自らの血肉にすることが、一番の近道です。
結局、何をすればよい?
では実際に、どのようなアクションをとって改善していけばよいのでしょうか。正直、気の持ちようといえばそれまでなのですが、以下のようなアクションを取り入れることで、マインドを変えていくことができると思っています。
【クライアント視点】
- クライアントはどう思うか?を冷静な頭で考えるプロセスを組み込む
- 資料を作る前に、「この資料でクライアントに何を判断・行動してほしいのか」を明確にする
- 初見のつもりで資料を読み返し、クライアントにとって分かりにくい点や疑問点がないか確認する
- レビュー前に、「本当にクライアントに価値のあるアウトプットになっているか」を最後に問い直す
- そのために、時間を置いてからセルフレビューできるタスク設計にする
【当事者意識】
- レビューはMupの御用聞きではないことを意識し、自分のスタンスや考え、意思を明確にする
- その上でピンポイントでアドバイスを求める(Mupに漠然と思考を丸投げしない)
- 自分がクライアントに直接説明させてもらえるように、上司に相談してみる
【指摘から逃げない】
- 方向性や論点整理の段階でレビュー依頼する(早めにタッチポイントを設定する)
- 各タッチポイントで次のタッチポイントを設定する
- こまめにタッチポイントをもうけて、こまめに指摘をもらう
- 指摘された内容だけでなく、「なぜその指摘を受けたのか」まで理解する
- 同じ指摘を繰り返さないよう、自分なりのチェックポイントとして蓄積する
- 次回のレビューで「前回の指摘を踏まえて改善した点」を伝える
心構えも大事だけど、やっぱりスキルセットも大事
以上、今回はコンサル若手がレビューを受ける際の心構えをMupの立場からまとめてみました。とはいうものの、スキルもあって初めて指摘がされない状態になります。レビューで指摘されないために必要なコンサルスキルについては、下記の記事も参考になりますので、あわせてご一読くださいませ。
[v370]
執筆者

- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルタント
- ITやBPR領域でのコンサルティングを得意とする。新規領域でコンサルとしてのキャッチアップ能力の速さと無駄なことをしないスタンスで、周りを巻き込みながら最適なアプローチで課題解決をはかる。
執筆者

- コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 コンサルタント
- ITやBPR領域でのコンサルティングを得意とする。新規領域でコンサルとしてのキャッチアップ能力の速さと無駄なことをしないスタンスで、周りを巻き込みながら最適なアプローチで課題解決をはかる。




















